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ポストマンジャッカルアミスタッドグッド・ウィル・ハンティング/旅立ちゲーム
ピースメーカーコップランドフェイス/オフタイタニックG.I.ジェーン

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ポストマン

2013年、大規模な世界大戦後のアメリカが舞台。
水は汚染され、食料は不足し、電気もあらゆる通信網も閉ざされ、荒廃しきった世の中で、
人々はいくつかの小さな集落を作って生活していた。
アメリカは無政府状態となり、代わりに独裁者・ベスリヘムが人々を制圧していた。
そんな中食料を求め、相棒のラバとシェイクスピアの二人芝居を見せながら、
いくつもの集落を渡り歩いていたひとりの男(ケビン・コスナー)がいた。
彼はたまたま居合わせた集落でベスリヘムに捕まり、彼の率いる軍の一員になるために無理矢理拉致されるが、
地獄のような訓練を受けさせられて軍から抜け出すことを決意、命からがら逃げ出すことに成功する。
男は途中で、行き倒れていた郵便配達人の制服と配達されないままになっていた郵便物を失敬し、
食料を乞うために政府の郵便配達人になりすまして、ある集落へと向かう。
ベスリヘムの権力に怯える集落の人々は、彼をアメリカ政府再建の象徴“ポストマン”としてたてまつり、
山のような手紙を託す。
成り行きで“ポストマン”になってしまった彼は、翌日その手紙を持って別の集落に向かって出発するが、
入れ替わってやって来たベスリヘムがその噂を聞きつけ、存在するはずもない政府の役人“ポストマン”の行方を追う。

噂どおり、すごい映画でした。ケビン・コスナー、完全自己陶酔型ムービー。
全てがケビン本人に都合良く作られ、矛盾だらけの作品です。
電気が無く部屋の中ではロウソクで生活しているのに、人々が歌い踊るバックには赤・青・黄の電球が灯り、
食料不足で人々は肉も満足に食べられないのに、何百頭もの毛並みつやつやの馬に乗った集落の人が登場し、
純粋な白人しか入れないというベスリヘムが率いる軍の規則を、
ポストマン・ナンバー2に成り上がった黒人の坊やがいきなり唱え出す・・・・。
もう、指摘し始めたらキリがありません。
ポストマンが集落の中の一番の美人アビーとその夫に、
“夫は子供が作れない体だから、代理父になって”と懇願されるシーンも出来すぎ。
そんな荒廃しきった世の中で、他人の子供を自分の子供として育てようなんていう物好きの男性がいるのでしょうか。
ケビンは、単純に“断りきれないポストマン”という状況で、ラブシーンを撮りたかっただけのような気がします。
案の定、その後夫はすぐにベスリヘムに殺されてしまい、アビーはポストマンに心変わりをします。
都合が良すぎです。
ラストシーンもびっくりです。まさかあのように来られるとは・・・・。
もう、ベスト映画とかワースト映画というレベルでは計りきれません。
レベルなし

3時間、あっという間に過ぎました。観ちゃったことをみんなに自慢したくなる作品です。

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ジャッカル

冷酷な殺し屋で、狙った獲物は確実に仕留めるという謎の男ジャッカル(ブルース・ウイリス)。
そのジャッカルがFBI長官の命を狙っていると知り、FBIは彼の顔を知っているというごくわずかな人物のうちのひとり、
元IRAで投獄生活を送っているデクラン(リチャード・ギア)に、減刑を条件に捜査協力を要請する。
ジャッカルに個人的な恨みを持つデクランは、FBIに協力することを承諾する。

すごくまじめに作ってあるのが良く分かる作品です。
でも、まじめに作りすぎて面白味に欠けてしまっています。
エンターテイメントなんだから、少しくらい“遊び心”があってもいいのではないでしょうか。
そしてまじめに作ってあるからこそ、納得いかない部分が目立ってしまいます。
デクランがジャッカルから受け取るメッセージが、ラストのヤマ場のポイントになるのですが、
ジャッカルがデクランに挑戦するつもりで、本気で“それ”を言ったとしたなら、奴はかなりの馬鹿です。
そういうことは“事”が済んだあとで言えばいいのに。
とてもプロの殺し屋のセリフだとは思えません。
なんだか、ラストを無理矢理持っていくための手段だったような気さえします。
レベル3

ブルース・ウイリスの冷酷極まりない悪役ぶりと、何種類もの変装ぶりはGOODでした。

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アミスタッド

19世紀半ば、実際に起こったアミスタッド号の事件と黒人奴隷を開放するための裁判を、スピルバーグが描いた作品。
1839年キューバ沖で、スペイン人に買われ“アミスタッド号”に乗せられたアフリカ人奴隷たちが反乱を起こした。
彼らは乗組員たちを惨殺し、船を乗っ取ってアフリカに帰ろうとする。
しかし、2ヶ月もの航海を経て彼らがたどり着いたのは、異国の地アメリカだった。
彼らは直ちに捕らえられ、彼ら“奴隷”に対する所有権を主張する者たちと、
奴隷制度に反対し彼らの開放を主張する者たちの間で裁判にかけられる。
裁判は“正論”を持つ奴隷制度反対者たちが有利だったが、アメリカ人の大多数が奴隷を使っている時代のこと、
再選を目指し、奴隷が開放されることで反対票が増えることを懸念したアメリカ大統領は、彼らの邪魔をする。

“奴隷制度”“人種問題”“キリスト教”などがテーマとなっており、現在の私たち日本人には理解しにくい部分が多々あります。
映画の作りも最初は特に暗く重苦しい雰囲気になっていて、気持ちが入り込めない分、退屈さを感じてしまいました。
しかし、マシュー・マコノヒー演じる若き弁護士が言葉の通じないアフリカ人奴隷を弁護するため、
いかにコミュニケーションを取り彼らの話を聞き出すか、といったところからは引き込まれました。

この映画はディカプリオの「タイタニック」のように実際にあった事件を背景に描いたフィクションとは異なり、
日本でいう「ひめゆりの塔」のような一種の“記録もの”で、エンターテイメント的な面白さを持った作品ではありません。
人種が違うだけで“人間”として認めてもらえず、家畜のような生活を余儀なくさせられた黒人たちが、
“人間”として認めてもらい、自由を勝ち取るまでにどのような経緯があったのか、
スピルバーグは、ただそれを伝えたくてこの作品を作ったのでしょう。
レベル4

“面白い作品”だとは言えませんが、“過去にあった事実”を知るために観て欲しい作品です。

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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち

20歳のウィル(マット・デイモン)は、アインシュタイン並みの優れた頭脳を持ちながら、
孤児として生まれ幼い頃に受けた心の傷によって心を閉ざし、コソ泥や喧嘩沙汰を繰り返していた。
仮釈放の身でマサチューセッツ工科大学の用務員として働いていた彼は、ある日学校の廊下に掲示されていた
数学の難問を解いているところをランボー教授(ステラン・ステラスゲールド)に見つかる。
ウィルの才能に気づいたランボーは、週2回自分の研究室に通うこととセラピーを受けることを条件に
喧嘩騒ぎで拘留されようとしていた彼の身柄を引き受ける。
しかしウィルの心の傷は思いのほか深く、ランボーの紹介した一流のセラピストたちを、
彼はことごとく撃退してしまう。
困り果てたランボーは、大学時代のルームメイトで幼少時代にウィルと同じ境遇を体験している
精神分析医ショーン(ロビン・ウィリアムズ)に助けを求める。

過去のトラウマに囚われて心を閉ざし続けた青年が、ひとりの精神分析医と出会って心を開き、
またその精神分析医もその青年と出会ったことで、失っていた“何か”を取り戻すという物語。
この二人の関係が素晴らしく感動的であることは言うまでもありませんが、
私が何より感動したのは、ウィルとその親友チャッキーとの関係です。
一緒につるんで喧嘩などバカなことを繰り返しながら、実はウィルのことを一番良く知り心配しているチャッキーが
ウィルに対して言った“忠告”は、この物語の中で最も感動的な言葉でした。
レベル4

ラストでウィル自身が“進むべき道”に気づき、旅立って行くシーンでは涙が止まりませんでした。

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ゲーム

大富豪で投資家のニコラス(マイケル・ダグラス)は、48歳の誕生日に
弟のコニー(ショーン・ペン)から誕生日プレゼントとして一枚のカードを貰う。
それは“CRS”という会社が企画する“ゲーム”に参加出来るカードだった。
コニーは“それに参加すると今まで見えていなかったものが見えてくる、素晴らしいゲームだ”と言う。
ニコラスは半信半疑ながらそのゲームに参加することを決めるが、
不気味なピエロの人形をCRSから送り付けられたことでそのゲームがスタートしてから、
彼の身の周りで不可解な出来事が次々起こり、ついには命まで狙われるはめになる。

この映画はラストのオチを、絶対に観ていない人に言ってはいけないという作品です。
ラストシーンでその“ゲーム”の全ての謎が解けるのです。
そしてそのラストシーンをどう思うかによって、この映画の評価が決まってきます。
私の観終わった時の印象は、正直言って「え?」といった感じでした。
冒頭からラストシーンまでの“謎”の部分は決して面白くなかった訳ではありません。
むしろ面白かったからこそ、ラストをどう落としてくれるのかが期待いっぱいでした。
だけど、なんともすっきりしない終わり方。
これをどう評価するか悩みました。
でも、時間が経つにつれて私はそのラストシーンがとても面白いものだったのではないかと思い始めたのです。
あのラストを知った上で、冒頭からラストまでを思い出してみると、これはすごく面白い作品だったと思います。
レベル4

オチを知った上でもう一度観て楽しむ映画だとも思いました。


「ゲーム」ネタばれ感想&解説へ ←オチを知ってる方、知りたい方はどうぞ

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ピースメーカー

廃棄処分にする核弾頭を積んだロシアの貨物列車が旅客列車と正面衝突、大爆発事故を起こした。
ホワイトハウスの核兵器密輸対策班のリーダーであるケリー博士は(ニコール・キッドマン)は、
この事故が仕組まれた意図的なものである事を指摘し、事件の調査を開始する。
列車に積んであった10発の核弾頭のうち、8発は発見、1発は爆発した。
残りの消えた1発の核弾頭の行方を、特殊情報局のデフォー大佐(ジョージ・クルーニー)と共に追いかける。

冒頭の部分が長すぎます。
10発の核弾頭のうち1発が盗まれて1発が爆発するところまでを30分位かけて見せるのです。
主役の二人はそのあと初めて登場します。
凝っているとは思うのですが、ちょっとダレてしまいました。
ジョージ・クルーニーのアクションも、何か“ドタッ”とした感じでいまいちだし、
お人形のようなニコール・キッドマンも、なんだかあまり役柄にハマっていなかったみたい。
それから一番不思議に思ったのは、ウィーンであれだけ大暴れした主役二人が、
何もなかったように簡単に出国出来てしまっていたこと。
いくらアクション映画だっていっても、それはないんじゃない?って思ってしまいました。
レベル2

男と女がペアになって暴れ回るアクション映画って、面白くないのが多い・・・・。

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コップランド

NYに隣接する町“ギャリソン”は、NY市警に勤める警察官が多く暮らしている。
そんな“警官の国”と呼ばれる町を取りまとめるのが、右耳が不自由なためにNY市警に入れない
保安官フレディ(スタローン)の仕事だった。
でも実際には、警察官たちの鉄の結束のもとで、彼らには何も言えない無力の状態。
スピード違反も、多少の悪事も、見て見ぬふりをしていた。
しかしある時フレディは、彼らが“コップランド”中のひとりの警察官が管内で引き起こした発砲事件を
隠滅しようとしていることを知る。

スタローン、16キロ太って役作りをしたそうです。
冒頭でパトカーで事故って、鼻に怪我して最後までそのままなのですが、それが何の意味があったのか・・・。
ただ、よりカッコ悪く見せたかっただけ? ん〜分からない・・・。
作品自体はいいと思うのですが、演っているのがスタローンなので、そればかりが浮き立って見えてしまいます。
個性の無い平凡な男の役なので、個性的過ぎるスタローンを使ったのは失敗だったのではないでしょうか。
もっと違う人がやっていれば、もっと違う見方が出来たと思うので残念です。
レベル3

スタローン、アクションやめて演技派に転向したっていうけど、
お腹出して、鼻にキズ作って、見かけだけカッコ悪くしても“演技派転向”とは言えないと思う・・・。

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フェイス/オフ

FBI捜査官ショーン(ジョン・トラボルタ)は、6年前にテロリストのキャスター(ニコラス・ケイジ)に息子を殺されて以来、
彼に復讐心を燃やし続けていた。
長年の捜査を実らせ、ようやくキャスターを追い詰めたショーンは、銃撃戦の末、彼に意識不明の重傷を負わせる。
しかしその後、彼が街のどこかに細菌爆弾を仕掛けたことが発覚する。
ショーンは事態を食い止めるため、キャスターの顔の皮を移植して彼に成りすまし、キャスター以外に細菌爆弾を
仕掛けた場所を知るただ一人の人物、キャスターの弟のポラックスに接近する。

すごく良かったです!
これはただのアクション映画じゃありません。人間ドラマです。
任務とはいえ、一番憎んでいたはずの男の顔にされてしまった心優しきFBI捜査官と、
敵視するFBI捜査官の顔を手に入れ、それを利用して悪事をたくらむ凶悪なテロリストの葛藤。
そこに親子の愛、夫婦の愛なんかも織り込まれていて、ジーンとさせます。
顔の皮を剥いで移植するなんてこと、やっぱりどう考えても現実的じゃないですが、そんなこともうどうだっていいです。
泣ける映画だとは思わずに観ていたので、予想を裏切られた反動もあり、ボロ泣きしてしまいました。
キレたテロリスト“キャスター”から、切なき“ショーン”に変身するニコラス・ケイジが、また良いです。
「コン・エアー」でもすごく良い味を出していたのですが、今回は更に良いです。
アクションシーンも凄いです。
特にラスト近くの水上でのアクションは、「スピード2」なんて目じゃありません。
迫力満点、とにかく劇場で観て欲しい作品です。
レベル5

でも今問題になってるだけあって、ナイフが出てくるシーンにはちょっとドキッとした・・・。

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タイタニック

1912年、実際に起こった豪華客船“タイタニック号”沈没事件を背景に、上流階級の娘と貧しい画家との恋を描く。
画家のジャック(レオナルド・ディカプリオ)はポーカーに勝ち、出港直前のタイタニック号の三等船室の乗船チケットを手に入れる。
自分にも運が回ってきたと喜ぶジャック。
そして、デッキで一等船室の娘ローズ(ケイト・ウィンスレット)を見掛け、その美しさに心を奪われる。
しかしローズにとってこの船旅は、自分を望まない結婚へと運び込もうとする、悪夢のようなものだった。
その重圧に耐え兼ねたローズが船から海に身を投げようとした時、偶然その場に居たジャックが彼女を助ける。
やがて二人は惹かれ合うが、ローズの母親とローズの婚約者キャルはそれを許さなかった。
キャルの追手から船内を逃げ回りながら、愛を確かめ合うジャックとローズ。
しかしそんな時、タイタニック号が氷山に衝突、浸水し始める。

至上最高の制作費240億円を投じたこの作品、スケールが大きいということは言うまでもありませんが、
それより何より素晴らしいのは、身分を超えたジャックとローズの愛の物語です。
“タイタニック号の沈没”というのはこの映画のメインテーマではなく、二人の愛の物語の背景でしかないような気がします。
お互いに自分の命をも投げ出して、相手を助けようとする愛の深さ。美しいです。
そして、ローズの強さ。
ラスト近くで彼女の「あきらめないわ」という言葉を聞いた時、涙があふれて止まらなくなってしまいました。
冒頭に年老いたローズを登場させ、彼女の語りで物語を始める、といった構成は良かったし、
事故に遭遇した後の彼女の生き方も、ラストシーンも、主人公二人の後ろに描かれている、様々な人々の様々な気持ちやドラマも、
全て良かったと思います。
3時間14分、長さを全く感じませんでした。
文句なしです。レベル5

“I trust you(信じてる)”というセリフがすごく心に残っています。

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G.I.ジェーン

海軍情報部に勤務するオニール大尉(デミ・ムーア)は、男女差別雇用撤廃法案を成立させようとしている
女性議員から、エリート特殊部隊SEALの訓練テストに参加しないかと持ち掛けられる。
海軍の中で女性であるがために、自らも悔しい経験をしたことがあったオニールは、即座にその話を希望する。
しかし訓練に参加しても、やはり“女性”であることで海軍側はオニールを特別待遇しようとし、
訓練仲間は彼女を目障りに思い、嫌がらせをする。
特別扱いされたくないオニールは、頭を丸刈りにし、男性隊員と同じ待遇で訓練を受けたいと訴えるが、
教官はそんな彼女に、必要以上のしごきを与えるようになる。

デミ・ムーア、体を張って頑張ってます。
でも、そんな頑張ってるデミ・ムーアを見せるためだけの映画って感じでした。
とにかく訓練シーンの連続で、ちょっとうんざり。
途中で一度流れが変わるかと思いましたが、また同じようなシーン(実際には違うのだけど)に戻り、
ダレてしまったため、緊張感を持って後半を観ることが出来ませんでした。
レベル2

ラストシーンも思い切り読めてしまうような展開でした。

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