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“ビデオ”というよりは、BS放送などで放映したものを観ることが多いです。
基本的には“レベル1”っていうのは無いと思います。
あまりにつまらないと、途中で観るのやめちゃうんで・・・・。


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クレイマー、クレイマー おかしなおかしな訪問者 ファーゴ
判決前夜/ビフォア・アンド・アフター アンフォゲタブル
いまを生きる ビーン グリッドロック リーサル・ウェポン4

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クレイマー、クレイマー
1979年・アメリカ

広告代理店に勤め、仕事に忙殺されるテッド(ダスティン・ホフマン)。
そんな彼に不満を持った妻ジョアナ(メリル・ストリープ)が
7歳の息子ビリー(ジャスティン・ヘンリー)を残して家出してしまう。
慣れない子育てと家事に追われ、テッドは大忙し。
そして1年半が経ち、テッドがようやく生活に慣れた頃、ジョアナがビリーを引き取りに来る。

名作ながら、これまで観る機会がなかった作品を初めて観ました。
テッドが初めてビリーを学校に送り届ける時に「何年生だ」と聞くシーンで、
それまでいかに彼が息子のことに無関心であったかを表現したり、
テッドのフレンチトーストの作り方の上達で時間の流れを表現したりするという、
一見何気ない、細かい部分の演出が秀逸です。
子育てと仕事の両立の難しさを扱った作品では『グッドナイト・ムーン』を観たばかりだったので、
20年経っても、この問題はほとんど前に進んでいないのだな、と実感しました。

レベル4

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おかしなおかしな訪問者
1992年・フランス

西暦1123年、ルイ6世に使えるゴッドフロワ伯爵(ジャン・レノ)は、
魔女に呪いをかけられて、婚約者の父を殺してしまう。
ゴッドフロワは、魔術師の秘薬を使って時間をさかのぼり、過去を変えようとするが失敗、
下僕のジャクイユ(クリスチャン・クラヴィエ)と共に、現代のフランスに着いてしまい、
彼らはそこで大騒動を起こす。

ジャン・レノ主演のB級ドタバタコメディ。
ナンセンスなギャグの連続なのですが、何だか妙に可笑しいのは、
ジャン・レノが変な髪形をして、徹底的にコメディに徹しているからでしょう。
フランス語の名前をネタにしているところなど、細かいギャグが分からないのが残念。
でも、バカバカしいながらも、そこそこ楽しめる作品でした。
続編が99年に公開される『ビジター』。
『ビジター』を観るなら、先にこの作品を観ておいた方がいいと思います。

レベル3

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ファーゴ
1996年・アメリカ

借金を抱えたカーディーラーのジェリー(ウィリアム・H・メイシー)は、
その返済のために自分の妻ジーンを偽装誘拐し、義父から多額の身代金を騙し取ろうと計画した。
しかし、誘拐を依頼した二人組みの男たちが、ジーンを誘拐したあと車で逃走中に
停車を命じた警官と目撃者を射殺してしまう。
事件を聞きつけた女性警察署長マージ(フランシス・マクドーマンド)は捜査を開始するが、
その間にも狂い始めた誘拐計画は次々と犠牲者を生んで行く。

劇場で一度観た時は、あまり面白いとは思えませんでした。
もう一度観たら面白いかな、と思って観たのですが、やっぱり一度目と同じ印象。
ストーリーは、実話に基づいているということなので、
ドラマティックな展開も、評価の対象には少し外れてしまいましたし、
確かにこれが実際に起こった事件なのだと聞けば凄いとは思いますが、
フィクション慣れしてしまった私には、ラストで少々拍子抜けした感じです。
私はこの作品の面白さは、凶悪事件と並行して語られる、ひとりの女警察官の日常だと思いました。
殺人事件を捜査しながら、夫の釣りエサのことを考えている警察官の存在です。
もしも最後に犯人を護送するシーンで、彼女が全く事件に関係ないことを言っていてくれれば、
私の評価はグンと上がったと思います。
コーエン兄弟の作品は、いつもラストがあまり面白いとは思えないので、
ラストシーン重視の私には、ちょっと評価が低いのです。

レベル3

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判決前夜/ビフォア・アンド・アフター
1996年・アメリカ

冬のある日、小さな町で雪の上に倒れていた少女の死体が発見された。
小児科医キャロリン(メリル・ストリープ)と夫のベン(リーアム・ニーソン)は、
家を訪ねてきた警察署長から、少女と交際していた16歳の息子ジェイコブ(エドワード・ファーロング)が
事件の容疑者と聞かされて驚く。
家の中にジェイコブの姿が見えないため、
キャロリンは彼もまた事件に巻き込まれているのではないかと考えるが、
ベンがジェイコブの使っていた車のトランクを調べると、そこには血痕が残っていた。
ベンは息子を守りたい一心で、警察の捜索前にその血痕を洗い流してしまう。

証拠を隠滅し、事実を曲げることで息子を守ろうとする父親と、
息子を全面的に信じ、真実とまっすぐに向き合おうとする母親の葛藤、
そして、そんな両親の対立を目の当たりにした子供たちの揺れ動く気持ちを描いた問題作。
裁判ものを強調するような邦題がつけられていますが、原題は“Before and After”。
つまり、裁判そのものより、事件の前と後の家族のつながりをテーマにした作品なのです。
メリル・ストリープとリーアム・ニーソンという、二人の名優の演技力により、
かなり見ごたえのある作品として仕上がっていました。
親ならば、子供を守りたいと思う気持ちは必ずあるでしょうが、
真の意味で“子供を守る”ということはどんなことなのか、考えさせられました。
また、はっきりとした証拠もないままに息子が殺人事件の容疑者となった家族が
世間から受ける仕打ちに対する苦悩なども、心に痛いものを感じました。

レベル4

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アンフォゲタブル
1996年・アメリカ

妻を殺された過去を引きずる検死官デビッド(レイ・リオッタ)は、
残虐な殺人があったドラッグストアの現場で、妻の殺害現場に落ちていたものと同じ証拠品を見つけ、
犯人が同じ人物だと確信する。
彼は出席した学会で、脳髄液と共に促進剤を注射して記憶の移植をすることを研究している
学者マーサ(リンダ・フォレンティーノ)と出会い、興味を持った。
妻を殺した犯人を何としてでも見つけ出したいデビッドは、
彼女が開発した促進剤と、検死局に保存されている妻の脳髄液を盗み出し、
それを自分に注射して、妻の記憶をよみがえらせようとする。

妻を殺された男が、自分の身体を危険にさらして犯人を探して行こうとするサスペンス。
当初、彼自身が妻殺しの容疑をかけられていたことや、ドラッグストアの大量虐殺などの伏線も
しっかりストーリーに絡んでいて、脚本の出来はなかなかのものです。
しかし気になったのは、記憶の再生させる部分の映像です。
他人の死の直前の記憶を再生させるなら、カメラの視点はその人物の視線に合わせなきゃ。
現場の様子をとらえた第三者の視点のようなカメラワークでは、
肝心なその人物の恐怖感が、かえって伝わりにくくなってしまいます。
サスペンスとしては面白かったと思いますが、ラストシーンにインパクトがないのが不満でした。

レベル3

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いまを生きる
1989年・アメリカ

1959年、厳格な全寮制の名門男子校に、型破りな教師が赴任してきた。
彼キーティング(ロビン・ウイリアムズ)は、教科書にとらわれることなく
自由な発想で自分の世界を見つけるようにと生徒たちに説く。
エリートになるべく親に強制的に学校に入れられ、
規律を重んじた生活を強いられていた生徒たちは、
たちまちキーティングに感化されていった。
しかし、彼らが自由な思想を持つことを学校や親たちは許さなかった。

「若者よ、いまを生きろ」という、この作品のテーマはとても好きです。
キーティングが生徒たちに語りかけるひとつひとつの言葉が、私の心にも響いてきました。
しかし私は彼のセリフ以上の感動を、この作品から得ることは出来ませんでした。
キーティングの存在は、この物語ではあくまでも脇役で、
主役はキーティングに感化されていく少年たちなのですが、
周りの何もかもに逆らってでも、自己の夢や進むべき道を切り開いていく人に魅力を感じる私は、
ただ、親や学校の言うなりになっている少年たちがじれったくて仕方ないのです。
自分の信じたものを守るために“死”を選ぶという行為は、決して美しいとは思わないし、
一番の感動を与えるのであろうと思われるラストシーンの少年たちの行動も、
出来ればその1歩手前で自分たちの気持ちを表してくれれば良かったのに、と思いました。
私は自分自身が思いのままに生きる人間なため、
学校や親に逆らえない少年の気持ちを理解し切れなかったのかもしれません。

レベル3.5

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ビーン
1997年・イギリス

イギリス王立美術館の監視員ビーン(ローワン・アトキンソン)は、美術館内での厄介者。
そんな彼が、彼をクビにしたい職員たちの陰謀により、
ロスの美術館で行われるセレモニーに、学芸員として派遣されることになった。
案の定、飛行機の中や空港など、彼の行く場所は必ず大パニックとなり、
彼を2ヶ月泊めることになったロスの美術館の学芸員デビッド(ピーター・マクニコル)の家は、
家庭崩壊の危機にさらされる。

私はテレビシリーズは1度も観たことはないので、細かい違いなどは分かりませんが、
かなりベタなコメディとはいえ、彼のギャグはそれなりに楽しめました。
深く考えずに彼が取る行動により、回りの人間は窮地に立たされるのですが、
それを必ず自力で解決してしまうビーンって、本当は頭が良い人なのでしょうか。
テレビシリーズではどうなのか分かりませんが、
最終的には何もかもが“めでたし、めでたし”で収められていることには少し不満が残りました。
やはり、ストーリーのつながりを無視した単発コメディとして見た方が面白そうです。

レベル3

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グリッドロック
1996年・アメリカ

大晦日の夜、黒人シンガーのクッキー(タンディ・ニュートン)が、
ドラッグの過剰摂取で意識を失った。
彼女と一緒にバンドを組むストレッチ(ティム・ロス)とスプーン(トゥパック・シャクール)は、
慌てて病院に担ぎ込むが、昏睡状態に陥っている彼女は極めて危険な状態にあった。
落胆した彼らは、自分たちもドラッグをやめてまともな生活を送る決意をし、
リハビリセンターを訪ねるが、保険証すら持っていない彼らは役所でたらい回しにされる。

“お役所仕事”というのは、日本でもアメリカでも同じようですね。
以前、役所でたらい回しにされ、相当頭に来た経験のある私は、しみじみと感じるものがありました。
ドラッグ漬けのすさんだ生活をしている人間が、奮起してドラッグから足を洗おうとしているのに、
“お役所仕事”に徹する人間たちが、彼らの行く手を阻んでしまうという不条理な世の中を、
痛切に皮肉った作品です。
テーマは『トレインスポッティング』と似ていますが、
ストーリーの運び方などは、私はこの『グリッドロック』の方が面白かったと思いました。
スプーン役の黒人ラッパー、トゥパック・シャクールは、この撮影が終了して間もなく、
銃撃されて25歳で亡くなっているのだそうです。
その後の自分の運命を知ることもなく、
“死”の恐怖と直面したために“人間らしく生きる”決断をした青年スプーンを演じる彼を見て、
何とも言えない気持ちになってしまいました。

レベル4

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リーサル・ウェポン4
1998年・アメリカ

火炎放射器で暴れまわる凶悪犯を捕まえようと現場で構える
ロス警察のお騒がせ刑事リッグス(メル・ギブソン)とマータフ(ダニー・グローバー)。
結局ガソリンスタンドを一軒、大爆発させた上でようやく事件を解決させる。
9ヶ月後、休暇を取ったふたりが夜釣りを楽しんでいるところ、中国人密入国船と遭遇する。
激しい銃撃戦の末、乗組員には逃げられ、残ったのは貧しい中国人密入国者ばかりだった。
中国人たちに同情したマータフは、小船に隠れていた一家を自分の家にかくまう。
しかし、その一家を追う中国マフィアに、マータフの自宅は襲われてしまう。

私はこのシリーズを観るのは初めてですが、それほど面白いと思えなかったのが事実。
リッグスとマータフというふたりの刑事に思い入れがないからでしょうか。
“掴み”であるはずの、オープニングのマータフがパンツ1枚になるシーンも白けてしまったし、
面白いはずのふたりの刑事のやりとりも、今ひとつ乗れませんでした。
今までのシリーズをちゃんと観てないヤツがどうこう言うなと怒られそうですね。
リーサル・ファンの人、ごめんなさい。でも私の評価は・・・・

レベル2

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