沖縄レンタカー旅行記3(1998.9.21 - 9.24)




9月23日(水)曇り時々雨

朝起きて食堂へ。そこに置いてあった「沖縄タイムス」を手に取ると、いきなり「波照間」の文字が目に飛び込んできました。そういえば、そろそろわたしの記事が載る頃……

うっわーっ、でかい!

まさか社会面のトップ扱いになるとは思いませんでした。後から来た弟に見せたら、大受け。

朝食後、宿のまわりをちょっと散歩しました。部屋のすぐ外は庭になっていて、その下は海なのですが、砂浜はなく、水もかなり濁っています。
島旅メーリングリストの管理人、きつねさん がこのあいだ行ったという古宇利島もよく見えます。ただ、昨日よりさらに天気が悪くなっており、風もあって波はけっこう荒いし、さらに悪いことに気温も低い。天気がよければここで午前中はゆっくりして、シーカヤックやシュノーケリングなどのマリンレジャーを楽しむつもりだったのですが、これではとても無理。

仕方ないので、早めにチェックアウトをすませて出発しました。
ここから本部半島の北側に回って、羽地内海を見渡せる嵐山展望台に向かうことにしました。途中、伊是名・伊平屋島へむかう船の出る運天港を通りました。すぐむこうに大きな屋我地島があるため、波もぜんぜんなくて、静かなよい雰囲気です。いつか絶対行くぞ、伊是名島。

嵐山展望台
嵐山展望台は、パイナップル畑のひろがる高台の上にぽつんとありました。
駐車場にはまだ車が一台も止まっていません。鉄筋コンクリートの小さな建物の二階に登ると、その下にはヤガンナ島、屋我地島、奥武島、古宇利島など、羽地内海を囲む島々が見えます。空がどんより曇っているために海の色が今ひとつ冴えませんが、「沖縄の松島」といった感じで、なかなかおもしろい風景。

階下には地元のおばちゃんたちがお菓子やちょっとした物産を売っている売店があって、試食用にカットしているパイナップルのいい匂いがしてきます。

「そうだ! パイン園行こう!」

名護パイン園にて 本部半島の付け根を横断するような形で名護に向かうと、途中にはいくつかパイン園があります。その中のひとつ、名護パイン園に入りました。
どこかの修学旅行の団体が来ていて、けっこうにぎわっています。お決まりのハブとマングースの対決コーナーなどは無視して、とにかく試食コーナーへ。まず名護パイン園オリジナルのパイナップル・ワインを試飲してから、無造作にカットされた山盛りのパインへ突撃。やっぱり取れたて新鮮のパイナップルはおいしい!

園内には修学旅行の高校生たちに向けて、ここで買ったおみやげは全部空港に直送される旨の放送が入ります。自分で持たせりゃいいのに、過保護だなあと思っていましたが、そのうち本当の理由に気づきました。おみやげコーナーにはパイナップルワインをはじめとして各種泡盛も売っています。おみやげに買うのはかまわないが、夜宿舎で飲まれては困るということなのでしょう。なるほど。

名護から恩納海岸に向かうところに「道の駅 許田」があります。お昼はここで食べることにしました。弟はソーキそばとチャーハン、わたしは味噌汁

「おねーさん、味噌汁だけでいいの? ゴハンは?」と沖縄初心者の弟。

沖縄の味噌汁はとにかく具だくさん。それに、ごはんがついてくるのがお約束。つまり、立派な一品メニューなのです。だから、東京から来たなにも知らない観光客が、「おかず(そういうメニューがある)」と「味噌汁」と「ごはん」を注文して……という笑い話は、今や沖縄ネタとしては古典です。わたしの味噌汁も、豚肉とニンジンと青菜がたっぷり入った、いかにも栄養満点なものでした。

許田を過ぎると、やがて車は沖縄西海岸の、リゾート路線に入ります。この天気では海水浴もできないし、海が荒れているのでグラスボートも出ない。せっかく沖縄に来た弟に、海の中にはちゃんと「熱帯魚」がいることを見せてやらねば、と思い、部瀬名岬にある海中展望塔に行くことにしました。

去年出来たばかりのブセナテラス・ビーチリゾートの脇を通り、岸から長く伸びた橋を渡って、海中に立てられた塔の階段を降りていきます。入口で「今日は海が荒れているから水の透明度が低いですよ」と言われましたが、塔の底、まわりの壁にいくつもある丸窓をのぞくと、そこには鮮やかな縞柄と黄色の絵の具をひとはけ背に塗ったようなカラーリングの、いかにも熱帯魚然とした魚が泳いでいました。
オヤビッチャ



海中展望塔の窓から。




塔内の説明版によれば、それは「オヤビッチャ」という、沖縄ではごくありふれた魚のようです。はじめは喜んで写真など撮っていた弟も、どの窓を見ても現れるオヤビッチャの群れに、

「他の魚はいないのかよ〜」

などと言い始めます。たまにはヘラヤガラやクマノミなども見えるのですが、とにかくほとんどオヤビッチャ。窓のひとつにはライブカメラが取り付けてあり、その映像はインターネットで中継されています。
(生中継なので、夜間は見ても真っ暗なだけですけど。)

帰ってきてから弟にそのURLアドレスを知らせたら、帰ってきた答えは「え〜っ、又あの顔ばかり眺めるのかよ。もうあいつはいいよ」でした。(と言いながらのぞきに行ったらしい)

そこからしばらく車を走らせ、今日の宿になるみゆきビーチを通過して、ムーンビーチまでリゾートホテル群の間をぬって走る58号線を南下。この不景気に、こんなにたくさんリゾートホテルがあって、はたしてやっていけるのだろうかと他人事ながら心配になります(実際、大手はともかく、中小のホテルやペンションの中には、つぶれたところもあるらしい)。

シーサイド・ドライブイン 恩納村リゾートホテル群の南端とも言えるムーンビーチ近くに、シーサイド・ドライブインという、アメリカンでレトロなドライブインがあったので、そこで小休止しました。わたしはコーヒーとケーキ。弟はコーラフロート。メニューには「ルートビアフロート」もあったのですが、さすがに試してみる度胸はなかったらしい。わたしはコーラだって嫌いなのだから、論外です。
 弟のツッコミ→別に度胸がなかったわけではない。以前に飲んで知っていたから飲まなかっただけだ。

そこから再び来た道を引き返し、沖縄観光定番の万座毛に立ち寄ってから、今日の宿「みゆきビーチホテル」別館へ。本館のほうは、周辺に洒落たリゾートが立ち並んでしまった今、かなり歩が悪く、今日も客の大部分は修学旅行の高校生。

しかし、別館のほうはこじんまりとしていて、食堂とコインランドリー以外にはこれといった設備もないだけに、かえって静かでGood。今回の旅行ではいちばんリッチな宿ですが、夕食・朝食つきのツインでひとり1万5千円という値段は、このあたりでは決して高いものではありません。おまけに今回は、ここのエライ人が「沖縄ファンクラブ」 の理事をしているので、直談判でかなり安くしてもらいました。W部長さん、ありがとうございました。

一服してから本館の下にあるビーチを偵察に行きましたが、やはりとても泳げたものじゃないことが判明。すごすごと部屋に戻りました。部屋はきっちりオーシャンビューで、ベッドのある洋室部分はゆったりとしている上に簡単なキッチンもつき、窓際には畳の座敷まであります。長期滞在するなら、こういう部屋がいいな。お金があれば……だけど。

夜、今回の旅で最も豪華なフランス料理のフルコースの夕食後、車で近所のコンビニまでビールの買い出しに行き、部屋でのんびりくつろぎました。窓を開けると、すぐ下の海から波の音が……せっかくだから、持ってきた三線でも弾くことにしましょう。

外のベランダでは、弟が携帯で大分の友達に電話しています。来年の夏休みに、一緒に波照間島に行かないかと相談している様子。弟の沖縄病も順調に進行しているようです。かりゆし、かりゆし。

オードブル


前菜:ホタテとサーモンのマリネ・海ぶどう添え

「4日目」へ