Sweet Rain 死神の精度 スタンダード・エディション [DVD] Sweet Rain 死神の精度 (製作年度: 2007年)
レビュー日:2009.12.20
更新日:
評価:★★★
Yahoo映画リンク
IMDBリンク


解説(Yahoo映画より):
伊坂幸太郎の小説「死神の精度」を映画化した極上のエンターテインメント作。7日間でその人間の生死を見極める“死神”とその対象者たちの悲喜こもごもをさわやかに描く。死神役にこれが6年ぶりの日本映画出演となる、『傷だらけの男たち』の金城武。共演は映画化された伊坂作品には『CHiLDREN チルドレン』以来2度目の出演を果たす小西真奈美。過去と現在と近未来に渡り展開する壮大な物語と、時代ごとに変わる死神の外見も楽しめる。


カワイイ死神さん

いやホント金城武はかわいい〜(爆)。
レッドクリフの孔明さんも、K-20の平吉君も、この「死神」千葉ちゃん(笑)も、みんな浮世離れしてる点は一緒なのね。
んでカッコイイのに微妙にユーモラスなところも。

「死神」千葉ちゃんは死ぬ予定の人を観察して、「実行」か「見送り」か判定するのがお仕事。
なぜか人間世界に現れるといつも雨なので、青空を見たことがない。
でもって音楽を「ミュージック」と呼び、仕事の合間にCDショップで試聴するのが趣味。

お仕事の時は状況に応じた服装をするので、普通のそこらへんにいる兄ちゃんから裏社会の怪しげな情報屋から、いろんな格好が楽しめる。死神の正装らしき黒のスーツ姿の時が一番年上に見えるかな。普通の兄ちゃんのカッコするとほんとに可愛いもんなぁ。あの怪しげな情報屋の、サングラスかけてるときはどう見ても「その筋のコワイ人」なのに、はずしたとたんに可愛くなるところも笑える。

「K-20」の時はそんなに気にならなかったけど、確かに「死神の精度」では時々「あれ? 今の日本語ちょっとヘン?」と思うときがある。でもそこがまたこの世の人間じゃない雰囲気をかもしだしてて面白い。
作品はプロローグと3つのエピソードをつないだオムニバス形式で、3つのエピソードのつながりはわりと簡単にネタバレするので話の展開は読めちゃうけど、まあそこはよしとしましょう。

最初のエピソードに出てくる小西真奈美が思わず目を疑うほど地味なのと(ネガティブメイクってやつですか)、最後のエピソードで長髪の画学生を装って登場する金城武が、海辺の小さな美容院で髪を切ってもらうとあっという間に最初のエピソードに出てきた兄ちゃんに変身する(ここがちょっとしたミソ)シーンがかなり驚きでした。

そしてラスト、初めてまぶしいほどの青空を見る死神千葉ちゃん。
青空をバックに黒く浮かび上がったスーツ姿の死神のシルエットが、次の瞬間画面が暗転したとたん、網膜の残像に白く反転して、その姿がしばらく残るのです。あのシーンはもし意図してやったんならスゴイ。

それにしても、あんなイケメンな死神さんが迎えにきてくれるんなら、死ぬのも悪くないよな(笑)。


INDEX