初夏に謳う
2003年6月8日(日)午後1時開演
あづみ野コンサートホール

ホールのすぐ裏に流れている
澄んだ小川
《プログラム》
1. 雪の断章 (柳井美加奈作曲)
柳井 美加奈
三絃 平野 裕子
十七絃 松浦 奈央
2. 落葉の踊り (宮城道雄作曲)
横山 喜美子
三絃 平野 裕子
十七絃 松浦 奈央
3. 組曲「愛と絶望の歌」 (柳井美加奈/P.H.ノルドグレン作曲)
Zぼくの心には・・・・・ 筝T 柳井 美加奈
筝U 平野 裕子
U光がその消えゆく炎で・・・・・ 柳井 美加奈
尺八 芦垣 一哉
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◇・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4. 黒髪 (湖出市十郎作曲)
三絃 柳井 美加奈
尺八 芦垣 一哉
5. 祈りの歌 (柳井美加奈作曲)
第一筝 柳井 美加奈
第二筝 平野 裕子
十七絃 松浦 奈央
尺八 芦垣 一哉
曲目解説
「雪の断章」 (1996年曲)
 柳井美加奈作品集(No.2 雪の断章) ← クリック

「落葉の踊り」 (1921年作曲)
 風に吹かれて落ち葉が舞う印象を感覚的に音楽化した筝・三絃・十七絃の三重奏曲。
作曲者の考案した十七絃という新しい楽器をこの曲にはじめて用い、三絃や筝の奏法
にも工夫
をこらし,効果的に用いている。曲の構成は、三部形式。前・後部はリズミカルで、
中間部は旋律的である。

組曲「愛と絶望の歌」 (柳井美加奈/P.H.ノルドグレン作曲)
 チリの詩人パブロ・ネルーダ(1904-1973)は、若き頃からその才能を現し、19歳の
時に出版したこの詩集によって名声を得る。1971年ノーベル文学賞受賞。

「黒髪」
 黒髪のむすぼれたる思ひをば、とけて寝た夜の枕こそ、ひとり寝る夜は仇枕。
袖はかたしく、つまじゃといふて、愚痴なをなごの心は知らず、しんと更けたる鐘の声。
ゆうべの夢の今朝さめて、ゆかしなつかしやるせなや。積る知らで、積る白雪。

「祈りの歌」 (1996年曲)
 富山市在住尾山征一郎氏の委嘱により、1996年1月作曲され、4月野分の会にて
初演。作為的にならず、作曲者の心から自然に沸き起こる旋律をもって綴られたと聞く。
(第一楽章) 喜 び この世に生を受けた人の清らかな喜び
(第ニ楽章) 悲しみ 人として生きてゆくことの悲しみ
(第三楽章) 復 活 自然に沸き上がる強い生命。中間部の独奏部は、崇高な語りで
           聞く者の心を慰め癒してくれる。
《プロフィール》
柳井 美加奈
Profile(芸歴) ← クリック

芦垣 一哉
1994年

1997年
2000年
2001年
東京芸術大学音楽学部邦楽科琴古流尺八科入学。
在学中、人間国宝山口五郎師に師事。
同大学卒業、99年同大学大学院音楽研究科入学。
NHK邦楽技能育成会(第45期)を首席で卒業。
大学大学院音楽研究科修士課程修了。
グループ「煌」、「音緒」を結成、国内外での演奏活動を展開している。
現在、一穂会、康盟会、竹の会会員、綾の会、時習会同人。


横山 喜美子
1982年
1982年
東京芸術大学音楽学部邦楽科(生田流筝曲専攻)卒業。
よりミカナ・アンサンブルの一員として、海外公演(南米・メキシコ・
フランス・スイス・ドイツ等)に参加。またレコーディングにも数多く参加している。
現在、宮城会師範、衣の会会員。

平野 裕子
1989年
1992年
1992年
1993年
東京芸術大学音楽学部邦楽科(生田流筝曲専攻)卒業。在学中、宮城賞受賞。
同大学修士課程修了。
〜1995年高崎短期音楽大学非常勤講師。
国際交流基金助成トルコ・ハンガリー公演に参加。
現在、生田流鳳友会師範、森の会会員。


松浦 奈央
2000年


2002年
東京芸術大学音楽学部邦楽科(生田流筝曲専攻)卒業。
ミカナ・アンサンブルの一員として、スイス(ジュネーブ・チューリッヒ)、中国(北京)
公演に参加。

中国(北京)公演に参加。
現在、宮城会師範、森の会会員。