初夏に謳う
2004年5月29日(土)午後6時開演
あづみ野コンサートホール

ホールからの見た澄んだ空
《プログラム》
1. ピアノ協奏曲20番ニ短調 (モーッアルト作曲/柳井美加奈編曲)
第一筝 星島真裕子
第二筝 石井 礼子
十七絃 平野 裕子
松浦 奈央
2. 山谷菅垣 (琴古流尺八本曲)
尺八 芦垣 一哉
3. 茉莉花 (牧野由多可作曲)
第一筝 柳井 美加奈
第二筝 平野 裕子
十七絃 松浦 奈央
尺八 芦垣 一哉
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4. 軒の雫 (宮城道雄作曲)
平野 裕子
三絃 柳井 美加奈
尺八 芦垣 一哉
5. 筝四重奏曲 (船川利夫作曲)
第一筝 柳井 美加奈
第二筝 平野 裕子
十七絃 横山 喜美子
尺八 芦垣 一哉
曲目解説
ピアノ協奏曲20番ニ短調 (モーッアルト作曲K466/柳井美加奈編曲)
 1785年モーッアルト自らピアノを受け持ち初演された。モーッアルトのみならず、
他のピアノ協奏曲の中でも最も優れたものと推奨されている。
短調特有の優愁な情諸が低迷し、怪奇な感情がものみえる。

山谷菅垣 (琴古流尺八本曲)
 風初代黒沢琴古が一計子から伝授された曲。三谷とは三つの谷を描写したもので
あるとか、色々な説があるが、純粋に音楽的に器楽曲として捉えており、
強いていえば「三昧」の意味として演奏している。旋律は美しく趣のある曲である。

茉莉花 (牧野由多可作曲)
 ”むいか”とは和名を”まつりか”といい、その起源は古く梵語のMillikaに発するもの。
インド原産で美しく、香気な高く、白色五弁花で多くの詩歌に謳われている。
この花のもつ美しさと魅力を作品の象徴として名付けられたもので、その主題には
どこかエキゾチックな香りや抒情がある。

軒の雫 (宮城道雄作曲)
 つくづくと 春のながめのさびしきは しのぶにつたふ 軒のたまみず
歌詞は、「新古今集」の春歌の部「閑中春雨」の中の一首で、大僧正行慶の作歌。
1926年、宮城道雄が古典の三曲合奏の形式を踏襲して作曲した。三つの楽器の
特性を活用してそれぞれに独立性を与えているので、新しい合奏法が生み出され
ている。

筝四重奏曲 (船川利夫作曲)
  Tモデラート 淡白にあっさりと
  Uレント    淋しく感情をこめて
  Vアレグロ   軽快に明るくおどけて
Tの躍動的で細かい旋律進行と各パートへの移行はリズム感にあふれ、遊びまわる
子供の情景とも、さらに複雑な人間心理の暗示とも受けとれよう。
Uは、いわゆる砧地のようなオスチナートに導かれて、静寂さと憂愁とがうたわれる。
中間部では歯切れのよい筝だけのアレグレックがあって、再び最初の静寂にもどる、
Vは、そうしたものうさを吹きとばすように、軽快なリズムで踊りまわるものとなって、
そのまま終曲となる。1965年作曲

《プロフィール》
柳井 美加奈
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芦垣 一哉
1994年

1997年
2000年
2001年
東京芸術大学音楽学部邦楽科琴古流尺八科入学。
在学中、人間国宝山口五郎師に師事。
同大学卒業、99年同大学大学院音楽研究科入学。
NHK邦楽技能育成会(第45期)を首席で卒業。
大学大学院音楽研究科修士課程修了。
グループ「煌」、「音緒」を結成、国内外での演奏活動を展開している。
現在、一穂会、康盟会、竹の会会員、綾の会、時習会同人。


横山 喜美子
1982年
1982年
東京芸術大学音楽学部邦楽科(生田流筝曲専攻)卒業。
よりミカナ・アンサンブルの一員として、海外公演(南米・メキシコ・
フランス・スイス・ドイツ等)に参加。またレコーディングにも数多く参加している。
現在、宮城会師範、衣の会会員。

平野 裕子
1989年
1992年
1992年
1993年

2002年
東京芸術大学音楽学部邦楽科(生田流筝曲専攻)卒業。在学中、宮城賞受賞。
同大学修士課程修了。
〜1995年高崎短期音楽大学非常勤講師。
国際交流基金助成トルコ・ハンガリー公演に参加。
現在、生田流鳳友会師範、森の会会員。

ミカナ・アンサンブルの一員として、海外公演に参加

星島真裕子
   1996年
1993年
1997年
1999年
1998年
東京芸術大学卒業。
よりミカナ・アンサンブルの一員として、海外公演に参加。
よりケニアにて交流演奏を続けている。
ルーマニアにてエイズチャイルド・チャリティコンサートに参加。
長谷検校邦楽コンクール優秀賞受賞。
現在、宮城会師範、衣の会会員。

松浦 奈央
2000年


2002年
東京芸術大学音楽学部邦楽科(生田流筝曲専攻)卒業。
ミカナ・アンサンブルの一員として、スイス(ジュネーブ・チューリッヒ)、中国(北京)
公演に参加。

中国(北京)公演に参加。
現在、宮城会師範、森の会会員。

石井 礼子
1997年
共立女子大学卒業。
野分の会、ミカナ・アンサンブルの一員として研鑽を重ねている。