10年参院選−共産党の都道府県別成績

 

得票数・率とも各地で大幅後退

 

MF生 10年7月12日作成

 〔目次〕

     はじめに

   1、選挙区結果の分析と(表1)

   2、比例区結果の分析と(表2)

   3、共産党の選挙区データ−excel表

   4、共産党の比例区データ−excel表

 

 〔関連ファイル〕        健一MENUに戻る

    参院選10年結果 朝日 読売 毎日 東京 共同

    参院選07年結果 総務省 朝日 読売

    参院選04年結果 総務省 朝日 読売

 

 はじめに

 

 第22回参議院議員選挙(10/07/11投開票)における共産党の全体的な成績については、当サイト主宰者宮地健一氏が論評されると思う。当稿では、共産党の得票数、得票率(選挙区、比例区別)を都道府県別に、前回(07/07/29)、前々回(04/07/11)と比較して、傾向を観察する。

 

 なお、当稿では簡単な星取表形式の表を付けてあるが、これとは別に詳しい数字は添付資料(Excel表=選挙区、比例区別)を参照していただきたい。

 

 

 1、選挙区結果の分析と(表1)

     伝統の京都・大阪・長野・高知も“黒星”

 

 選挙区では、公認候補を立てていない沖縄を除く46都道府県の成績を見た。得票数、得票率をそれぞれ、前回、前々回の数字と比較した。すなわち、延べ184項目について調べた。それによると、今回数字が増加したもの、すなわち成績向上したケースは52、逆に成績後退したのは132であった。

 

 向上した所は岩手、福井、奈良、和歌山、岡山、大分、宮崎など、大都市圏以外の県が多い。後退した中には、京都、大阪、長野、高知など伝統的に共産党が強かった府県が含まれている。

 

 得票数では、前回または前々回比で10万票以上という大幅減になったのは、埼玉、千葉、愛知、大阪、兵庫という大都市圏が目立つ。神奈川、京都も8万票以上減らした。ただ、“大物候補”を立て、力を入れた東京は、前回比では微減したものの、前々回比では10万票近く前進した。結局、全国合計では、前回比で約90万票、前々回比では約126万票減り、約425万票となった。選挙区得票が400万票台になったのは、95年選挙以来である。

 

 得票率では、前回比または前々回比で5ポイント以上の大幅減になったのは、宮城、福島、栃木、埼玉、千葉、愛知、長野、京都、大阪、兵庫である。全国では7.29%となった。

 これは、実に65年第7回参院選地方区の6.92%に次ぐ低率である。

 

(表1) 選挙区    ○=今回増加  ●=今回減少

前回比

前々回比

前回比

前々回比

得票数

得票数

得票数

得票数

北海道

滋賀県

青森県

京都府

岩手県

大阪府

宮城県

兵庫県

秋田県

奈良県

山形県

和歌山県

福島県

鳥取県

茨城県

島根県

栃木県

岡山県

群馬県

広島県

埼玉県

山口県

千葉県

徳島県

東京都

香川県

神奈川県

愛媛県

新潟県

高知県

富山県

福岡県

石川県

佐賀県

福井県

長崎県

山梨県

熊本県

長野県

大分県

岐阜県

宮崎県

静岡県

鹿児島県

愛知県

沖縄県

三重県

全国

 

 

 2、比例区結果の分析と(表2)

     目標にはるか遠い356万票、6.1

 

 比例区の都道府県別(沖縄含む)の得票数、得票率も前回並びに前々回の数字と比較した。

それによると、選挙区以上に成績が後退している。わずかに、岩手、沖縄の得票率が前回比で微増しているのだけを例外として、他は全面的に“黒星”である。

 

 ただ、選挙区のように候補者の“顔”に左右されることが少ないので、得票数を10万票以上減らしたのは大阪だけである。他は北海道、神奈川、愛知、兵庫の5万票以上減が目立つくらいで、ほとんどが満遍なく減らしている。全国合計では、前回、前々回比で80万票前後減らし、約356万票となった。目標の650万票にはるかに及ばない。400万票を割ったのは95年以来である。

 

 得票率では、ほとんどの区で1ポイント前後減らし、6.10%となった。これは68年第8回全国区の4.98%に次ぐ。

 当選者は前回より1人減の3人だが、ドント式当選順位は13位、28位、43位であり、3人目は危うい滑り込みといえる。

 

(表2) 比例区     ○=今回増加  ●=今回減少

前回比

前々回比

前回比

前々回比

得票数

得票数

得票数

得票数

北海道

滋賀県

青森県

京都府

岩手県

大阪府

宮城県

兵庫県

秋田県

奈良県

山形県

和歌山県

福島県

鳥取県

茨城県

島根県

栃木県

岡山県

群馬県

広島県

埼玉県

山口県

千葉県

徳島県

東京都

香川県

神奈川県

愛媛県

新潟県

高知県

富山県

福岡県

石川県

佐賀県

福井県

長崎県

山梨県

熊本県

長野県

大分県

岐阜県

宮崎県

静岡県

鹿児島県

愛知県

沖縄県

三重県

全国

 

 

 3、共産党の選挙区データ−excel表

 

    『参院選挙共産党成績1(選挙区)

 

 【選挙区】 ()後日発表された中央選管(総務省)の確定数字では、東京都、熊本県の「有効投票総数」が各1票多い。共産党得票・得票率は相違ない。

 

 

 4、共産党の比例区データ−excel表

 

    『参院選挙共産党成績2(比例区)

 

 【比例区】 後日発表された中央選管(総務省)の確定数字では、「有効投票総数」が全国で559票多い。共産党得票・得票率は相違ない。

 

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 〔関連ファイル〕

    参院選10年結果 朝日 読売 毎日 東京 共同

    参院選07年結果 総務省 朝日 読売

    参院選04年結果 総務省 朝日 読売