夫に預けていた荷物をしょい直し、かなり霧が濃くなってきた中を赤岩ノ頭経由で下ります。これからは下りだけ!と 思えば勇気百倍(苦笑)。しかし、下手をすると10m先が見えなくなりそうなガス。夫を見失ったら大変。
すぐに灌木の中に入りました。花を付けてるのがあって独特のすぼんだ形をしてます。あれは一体?
でも、写真を撮る余裕無し! そう、夏沢峠を起って以来赤沢鉱泉につくまで、写真は一枚もないのです。
余裕のなさが見て取れますね。あとで調べてみると、夏沢峠から硫黄岳山頂まで約1時間10分。
手元の地図のコースタイムが1時間でしたから、そんなにむちゃくちゃスローペースでもなかったようですが。
何しろ天候が。
ようやく人の背丈が隠れるほどの森が現れ、「とりあえず落雷の危険だけは避けられたね。」
夫は早く樹林帯に入りたい!と焦っていたのです。わたしも、木に包まれたとたん安心感が湧いてきました。
そろそろ5時。この先は日没との戦いになってきました。
あともう少し、というところで雨が降り出しましたが、木に遮られほとんど濡れません。
木にはずいぶん助けられたなあ。幹や根っこを手すり代わりにしたり、根っこのおかげで道が階段状になってたり。
雨や雷を避けてくれたり。
あぁ、そしてやっと見えました!赤岳鉱泉。山の中とは思えない木造のおしゃれなロッジ風。
幸い、暗くなる前に到着。個室が開いていて夕食もまだ間に合うとのこと。突然、贅沢快適山小屋ライフ。
嘘みたいです。
食事の順番が回ってくるまで時間があったので、先にお風呂をつかわせてもらいました。
湯船がありがたい。さっぱりしてから食事です。陶盤焼きの上を見てください。ステーキですぜ!
霜降りの新鮮でおいしいお肉でした。こんなものをどうやって2300mの山の上に!?
注文すればよく冷えた生ビールだってあるのです。何という贅沢。本当に美味しい食事でした。
感謝感激。
そして夫にも感謝。おかげで降りてこられましたm(_ _)m
ぐっすり眠って、翌朝は朝食が6時半なので食べたらすぐ出かけることに。ものすごくいい天気です。 しばらく付近を撮影のあと出発。朝の光がまだ横岳に届いていません。シルエットのギザギザのもの凄いこと。
まずは美濃戸山荘をめざします。沢づたいの緩やかな森の道を気分良く歩きます。 あちこちで美しい花が目に付きます。昨日、撮れなかった腹いせ!とばかりに パチリ、パチリと撮りまくりました(笑)。この顛末記がなかなか書き出せなかったのは、 実はこれらの花の名前の特定がえらく大変だったから、なのです(苦笑)。