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4.一般の料理レシピを活用する

圧力鍋を買う」のページに書きましたが、圧力鍋は万能じゃありません。
得手・不得手があります。ですが、かなり色んなことが出来るのも事実です。
その辺の料理本に載ってる料理、圧力鍋で短時間で作ってやれ!というのは当然ありです。
その際に気を付けたいちょっとしたコツを、書いてみたいと思います。

ネバネバする
 圧力鍋はネバネバが大嫌いです。というか、下手をすると危険です。
 どの取扱説明書にも豆を大量に煮るな、と口を酸っぱくして書いてあると思います。 だってあーた、丹波の黒豆なんて最初1cmくらいだったのが、水で戻して 煮終わった後は3cm近くになっちゃうのよ?すごい膨張率、しかも汁がネバネバ。 従って、豆のレシピを応用するときは十分に量に気を付けましょう。
 昆布とかお粥も同じく。お粥炊いてみると分かりますが、白い幕が蓋の表面に いっぱい付いてきます。蒸気と一緒に噴出してきたお米のネバネバです。 下手をすればこのネバネバがノズルを詰まらせてしまうので、危険なのです。 量を少な目にしておくに越したことはありません。
 とろみを付けるためのもの、カレーやシチューのルー、片栗粉、なども 圧力をかけ終わったあとに加えます。そして料理の後は、蓋のお手入れを念入りに。

灰汁をとる
 途中で蓋を開けられないので、こまめに灰汁を取れません。 だから大概の圧力鍋本では、 灰汁は圧力をかける前にとっておけと書いてあるんですが、 これやってると時間短縮効果がちょっといまいち...。
 ただですね!あまりの圧力の強さに灰汁が固まります。気になるのであれば 蓋を開けた後、汁を漉すようにすればまあ、何とか許せる範囲に...なるかなあ? スープストックとか、これで良いと個人的には思ってます。
 味にうるさいかどうかの好みと、手抜きの魅力を天秤にかけて下さいませ。

ゆでこぼす
 例えばゴボウ、例えばレバー、例えば小豆から自力で作るあんこ。
灰汁が強いのでゆでこぼしてから改めて調味するもの、色々ありますね。
 この場合、火が通った(レシピによっては火が通らない内に)頃合いを見計らって急冷し、 ゆで汁を捨てます。 冷めるまで放っておくと、せっかく抜けた灰汁がまた素材に戻ってしまうからです。

時間差攻撃
 筑前煮、お宅は何をいれますか? 鶏肉、牛蒡、蓮根、人参、ゆで竹の子、こんにゃく、里芋。 こんなところかな?ゴボウやレンコンに合わせたら、 人参はまだ持ちこたえるかもしれないけど、里芋は間違いなくドロドロですよね。 で、その辺の圧力鍋本を見てみたら、どれも里芋が入ってませんでした(苦笑)。
 えーこの場合、面倒ではございますが時間差攻撃やります。 まず煮えにくい材料だけ圧力をかけて半煮えの頃合いで急冷します。蓋を開けて 煮えやすいものを入れます。また圧力をかけます。煮含めるときに塩・醤油を 入れて最後に胡麻油を回しかけてささっと鍋をゆすります。これミミズ流筑前煮。
 シチューなんかでも同じです。ジャガ芋が溶けて無くなっちゃうのが嫌なら、 時間差で後から入れます。彩りで入れる青みのもの、 インゲンとかグリーンピースとかは、圧力をかけ終わったあとで入れます。

煮詰める
 どんな鍋でどれだけの量を作るにしろ、塩分と糖分のバランスはいっしょです。 違うのは水分です。
 普通のレシピは、材料に火が通るまでの間に蒸発する水分も計算に入れて、 出汁やスープ、水の量を書いてあります。でも圧力鍋の場合火が通るまでの時間が 圧倒的に短いので、水分がなくならないのです。
 試みに手近な料理本で「煮しめ」を見ると4人前でだし汁が3カップ。 15分間材料を煮た後醤油を加えて、鍋を返しながら煮汁が少なくなるまで煮詰めろ、とあります。
 15分煮てれば600ccの水分も大分減ってるでしょうが、圧力鍋なら3〜5分でしょうね。 ほとんど水が無くならない内に熱が通っちゃいます。 ここから煮汁がなくなるまで煮詰めたら、煮しめがベビー食になっちゃう(笑)。
 水分の計算ですが、これ、量と鍋の大きさによるので正確なことはいえません。 ただ、最低水分量は維持しつつ、材料の頭が出てるくらいの水分があれば、 ゆでたり煮たりには十分です。材料から水分が出ますし、鍋中蒸気もうもうの状態ですし、 煮ると小さくなるものが多いですから(何度も言いますが、豆は別よーっ)。
 で、調味料はレシピ通りに加える。 度胸と勘でトライしてみて下さい(^^;)

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製作者=水のなおみ
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