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3.うちの圧力鍋のクセを知る

まずものすごく基本的なことから始めますけど、怒らないでね〜。

強火・中火・弱火・蛍火

 区別できますか?
・強火は鍋底いっぱいに(はみ出さない程度に)火が広がってる状態です。
・中火は鍋底にぎりぎり炎の先が付くかな?という状態。
・弱火は完全に鍋底と炎の間に隙間がある状態。
・蛍火は火が消える寸前の可能な限り弱い状態。

 ガスコンロの機種によっては蛍火が出来ないことがあります。 カチッカチッと目盛りにツマミをあわせていくタイプ。 あれ、中間の設定ができないので蛍火にしようとすると消えちゃう。
 これは鍋底を上げられる五徳(ごとく)を買ってきて弱火で煮炊きするか。でなければ 弱火と蒸らし時間を少しずつ減らして蛍火の代わりにするか。微妙な加減が必要になってきます。
 残念ですが、蛍火って出てきたら、その料理はもうちょっとあとまわにした方が無難かも。

圧力がかかった状態を把握する

 お湯で練習してみましょう。
 そうですね、水を500ccくらい入れてそれぞれのマニュアルに応じて 蓋をセットします。強火にかけます。しばらくすると、鍋が何か言い始めます。 圧力ピンがあるタイプはピンがあがります。鍋の中に蒸気が充満し始めているのです。
 もうちょっとすると、いよいよシューッというのが始まります。 この音を覚えておいて下さい。でも我慢我慢、まだ先があります。
 シュワーッがシュオオオーッという雄叫びになる瞬間が来ます。 重りが揺れるタイプでは、火事場の半鐘みたいに(例えが古すぎるか...) すごい勢いで重りが揺れます。
 ここで弱火にします。さっき最初に言い始めたシューッという音が持続してますか? もし鍋がだまってしまうようなら、弱火が弱すぎるか、雄叫びが足りなかったのです。 一度強火にもどしてからもう一度弱火にしてみましょう。いかがかな?
 このあと火を止めて、蒸気抜き(=蓋が開けられる状態にする)の練習もしてみましょう。

 フィスラーを使った料理本で、2目盛りというのはこの雄叫びの状態、 1目盛りというのはシューッの状態と考えて良いと思います。

 次に、低圧料理というのが最近流行ですね。低圧目盛りが無くても可能です。
 同じように水を入れて蓋をセットしたら、中火にかけて下さい。 鍋が雄叫びを始める前のシュワーッ状態のあたりで蛍火にしてしまいます。 鍋が何かフガフガ言い続けてますね?重りは揺れません。これが低圧状態。 最低限蒸気がこもっている状態を維持しているわけです。 茶碗蒸しやプリンを作るなら、これが正解。
 少々時間がかかりますが黒豆を煮るとき、この方法だと皮が破れずきれいに煮上がります。

最初に取り組む料理

 さて、ここまで分かれば、市販の圧力鍋本はうちの鍋に応用が可能なわけです。

 まずご飯を炊いてみる、という人が多いと思うんですが、 ご飯はマニュアル通りに火加減を間違えなければ、そんなに失敗しないんですよ。 もっとも量が少なすぎると美味しく炊けませんけど。 多めに炊いてフリージングするとか、あれば内鍋を利用する方が 美味しいご飯が食べられます。

 初めての料理でおすすめは、ゆで豚。当ホームページの圧力鍋料理集でも 紹介しましたが、火が通ってなかったらもうちょっと加熱すればOK、 自分ち鍋のクセを知るには良い料理です。

 ふろふき大根なんかもいかがでしょう。大根は相当加熱し続けない限り煮崩れませんから、 我が家好みの火の通り加減を探るのに最適。で、 加減が分かったら、ジャガイモとか里芋とか、油断すると崩れちゃうものを煮てみましょう。
 ちなみにマニュアル本では煮物の場合、調味料を最初から全部合わせてしまうことが多いですよね。 ミミズは出汁と甘味調味料(砂糖・みりん・酒)だけ入れて圧力をかけます。 圧力を抜いて煮汁を煮詰める段階で塩や醤油を入れます。
 本来、煮物はこの順番がセオリー。味付けの加減もしやすいです。 (あ、煮魚は別よー。)

 挑戦意欲のある人は、ここで茶碗蒸しいってみましょう。 火加減が上手にできれば、もう怖いものなし。圧力鍋はあなたの優秀な相棒です。

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