活きいき
2004. 5. 11
随録(私も加害者!!)
ウオークに解放を求めて
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高齢者虐待の加害者
先月中頃だったが、読売新聞に「息子が加害者32%」「被害者76%女性」
という見出しで高齢者虐待についての厚生労働省の調査結果の紹介記事が
あった。
その日の夕刊の「よみうり寸評」に「加害者の54%が自覚していない」また
翌朝の「編集手帳」には「縁あって共にした親子である。
その別れ際を傷つけて傷つけられて過ごすのは悲しい」と結論していた。
少々古いが、介護者の1/3は被介護者に憎しみを感じ、半数以上が虐待を加えているというデータもある。
「介護者の1/3は要介護者に憎しみを感じてるんだって」を参照願いたい。(ブラウザの戻り←を使ってください)
私は92歳の母を介護し始めて4年目になる。ヘルパーさんに見て貰う時間があるとはいえ
一人で面倒見ていると、日々戦争気分である。
以前はなかったことだが、「いつまで生きているのか」と思いはじめた。
最近は口に出るようになった。
私も加害者その32%の一人となってしまった。
いかなる事情があるにせよ加害者になってはいけないということだろう。
しかしきれいごとでは済まされない。
数値だけを見て論評してほしくないと思う。
在宅介護が始まって一ヶ月が過ぎた5月3日は初めてデイ・サービスに行った。
なんと久しぶりだろうか!こんな開放感を味わえたことは。私も半日間、母がいないと思うだけですばらしい一日になると思った。
「介護する側もされる側も息抜きが必要」といわれたことがあるが、母も私から逃れられてホッとしたことであろう。
半日間、解放されたことで、帰宅したときは優しい気持ちで迎え声をかけることができた。
介護は解放される時間がなければ長続きしない。あらためてそう思う。
何時間かすると意志の疎通が出来なくなりイライラしはじめた。
自分自身が、こんなに変わるのが信じられないと思うが現実だから仕方がない。
毎日、同じ屋根の下にいて夜半に咳き込む音、トイレに歩く杖の音、などで目が覚めると
心配するより「またか、もうウンザリ」と思う気持ちの方が強くなってきた。もう一人の私が「そんなことを思うなんて異常だよ、おかしいよ」という。
私はののしるようになった。心理的虐待ということだろうか。
最近とくに疎ましく思えてくるようになった。
私だけかもしれない。こんな考えを持つのは。