日本経済は何故不況から脱却できないのか
−私見
小泉総理は経済オンチのため、その政策の全てを竹中大臣に丸投げしている。
竹中大臣は金融問題については、金融コンサルタントの木村剛に丸投げしている。
その木村氏は、不況の原因を不良債権の処理がなかなか進まないことにあると主張している。
不良債権があることにより、日本経済における資金の流れが良くならない。そのことが景気が回復してこないことの元凶なのであると木村氏は考えている。
私はこの木村氏の考え方は誤りであると見ている。
木村氏は金融問題の専門家のため、本人も自覚しているようだが、何でもかんでも金融の側から経済を見てしまうという傾向にある。
私の意見は木村氏とは全く逆で、不況(景気が悪い)だからこそ不良債権が次から次へと発生してくるのである、と考えている。
不況は原因であって、不良債権はその結果である。
不良債権が原因となって、その結果として不況が続いているという木村氏の主張は、実体経済を全く無視していると言わざるを得ない。
その実体経済がどうなっているかについて、説明を加えていく。
一言で言えば、日本経済はデフレ不況である。
デフレとは物価が下がっている状態である。
何故物価が下がるかと言うと、物が売れないからである。
物が売れないから、仕方なく売価を下げているのである。
不況とは、物を売る側が弱くて起きる場合と、物を買う側が弱くて起きる場合がある。
つまり、需要はあるが供給体制が追いつかないケースと、供給体制は整っているが需要が喚起されてこないケースである。
前者がインフレで、後者がデフレである。
現在の日本はデフレであるため、需要を喚起する必要がある。
日本経済の60%は個人消費である。
他の公共事業、企業の設備投資、輸出などよりも、断然個人消費の割合が多いのである。
景気回復のためにはこの個人消費を活性化させる必要がある。
ちなみにアメリカは個人消費の割合が70%である。
先進諸外国はどこも、経済に個人消費の占める割合が高くなってくるものなのである。このことを過去の偉大なマクロ経済学者は想定していないようである。
それが証拠に、昔から景気対策というと財政を出動して公共事業を増やしたり、
金利を下げたり、企業減税をしたりして、企業の設備投資をさせやすくするのである。
景気を良くするために個人消費を活性化させるという発想は、マクロ経済学者には無いのである。
というのは、過去においては、景気がよくなってきたことの結果として個人消費が活性化してきたと考えられていたのである。
それではどうやって個人消費を活性化させるかであるが、ポイントは以下の3点である。
@ 年金が将来いくらもらえるかをハッキリさせること
A 個人消費の税金、つまり消費税をなくすこと
B 医療費の本人負担や健康保険料が将来どうなっていくのかを明確にすること(当然介護についても将来の青写真が必要)
C 教育・医療・介護を中心に雇用の場を作っていくこと
(例えば日本は資源がない国なので、教育は絶対に重要で、一学級の生徒数をもっともっと減らしていくなど)
要するに日本人の抱えている将来への不安を解消していくことである。
不安が解消していけば、個人消費は活性化してくるのである。
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