在庫管理における注意点【1】
会社における仕事は大別して「販売」、「生産(製造)」、「管理」の3つである。
「管理」というのは、本来はやらないに越したことはない。
とはいうものの全くやらない訳にもいかないという性質のものである。
つまり、最少限管理とは何かということが重要になってくる。
私は最少限管理とは、スピーディーな、具体的には5日以内の月次決算と考えている。
言換すれば、スピーディーな月次決算が出来ていないということは、最少限管理が行われていないということになる。
そして、月次決算を行うに当たって特に重要なことは、毎月、在庫の棚卸を行うことである。
在庫の棚卸とは、「帳簿」と「実地」の両方を意味する。 一つだけではダメである。
帳簿上あるべき棚卸と実際にチェックした棚卸を照合してこそ意味がある。
実地だけでは、かなりいい加減な棚卸になってしまう。
管理の仕事には、こういった自己チェック機能を持ったものがいくつもあるので、是非活用すべきである。
一番望ましいのは、自己チェック機能を活用し、さらに第三者(特にプロの)のチェックを受けることである。
実際に在庫管理を行うに当たっての注意点は次の3つに集約される。
在庫には、ランニングストックとデッドストックがある。 つまり、売れている商品の在庫と売れなくなった商品の在庫がある。
在庫管理において、まず重要なことは、ランニングストックとデッドストックを区分して別管理することである。
そして、デッドストックの処分方法を決めなければならない。
安くても良いから売却するか、あるいは、廃棄してしまうかである。
処分しないと余分な税金がかかっていることを肝に銘じるべきである。
総額で基準を作ると、良く売れる商品も、少ししか売れない商品も同じ量の在庫を持つことになってしまう為、注意が必要である。
細分化の仕方は、Aランク、Bランク、Cランクの3つでも良いし、Aランク〜Eランクの5つでも良い。
Aランクはすこぶる売れる商品、Bランクは、そこそこ売れる商品、と言った様に考えればよい。
すこぶる売れる商品、つまり、売れ筋商品は2ヶ月から3ヶ月分の在庫を持っておく必要がある。
他は、それに準じて基準を作ればよい。
例えば、末日が締切日だとすると、理想的な仕入方法は、1日にたくさん仕入れて、末日にはなるべく少なくしてしまうことである。
この末日の、なるべく少なくする在庫を基準として決定するのである。
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