私が知る限りにおいては、小沢問題で「検察批判」・「小沢擁護」の論陣を張ることの出来たメディアは「日刊ゲンダイ」と「週刊朝日」だけである。
いかに検察が無理スジの捜査をやろうとしているかがこの本を読むとよくわかる。
そして、その検察を全知全能の神と信じて、尻馬に乗った報道しかしないメディアのあり方も・・・。
またこの本で小沢騒動とは別にもうひとつ共感を覚えたのは、１９９３年の金丸脱税事件のくだりである。
特捜部は30億円にも上る資産を金丸氏個人の所得と認定したわけだが、これもかなりの無理スジで、 本来は新党結成のため（政治活動のため）に集めたお金だから、税務の世界の常識から言えば当然、非課税と なるのである。
金丸氏は無罪を主張したが公判中の１９９６年３月に８１才でこの世を去っている。