政治家に政治資金が集まらなくなった場合、誰がもっとも得をするのかという問い掛けのくだりがまた面白い。
以下ポイントをまとめていく。
「その答えは端的に言って『官僚』である。
『資金』がないと政治家はスタッフも雇えないし、政策立案やリサーチも官僚に頼らざるをえなくなる。
となると、政治家よりも官僚の方が力を持ってしまう。
形式的権力は政治家に、ただし実質的権力は官僚という構図は、自民党時代と変わらないということになる。
『政治主導』『脱官僚』というものを支持するならば、もっと言えば『民主主義を弱体化』させないためには『政治とカネ』というものに神経質になりすぎてはいけないという主張である。」
真面目に政治活動をやろうとすればお金はかかる。
例えば国会議員の支持者は平均的に10万人ほどいる。
全員に年賀状と暑中見舞を送る時のハガキ代だけで1000万円(1枚50円として)もかかる。
これが現実である。
国民目線というものは、実は非現実的である。
現実を直視した上で、物事を考えないと観念論者の戯言になってしまう。
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