この手の本を読まないと、自分（社長）にとっていい税理士が探せないというのも、経営者として少しだらしがないのではないかという思いで手に取った本である。
「税理士の顧客を紹介します」という商売が大流行である。
私の事務所も紹介会社からの相談があるが、新規で会社を作ったので税理士を探しているのでやってもらえないかという案件はあまり問題にはならない。
問題は、何年も会社経営をしていて、税理士を変えたいという案件である。（紹介会社の案件ではなく飛び込みの案件も入る）
その社長にお会いすると、大体が次の様な会話の流れになる。
まず、私は今の税理士に不満なところは何ですかと聞く。
それが私の事務所で対応できなければ意味がないからである。
それが驚くことに、変えたい理由についての明確な回答がないのである。
逆に先生の所と顧問契約を結ぶと何をやってもらえるのですかと言った質問ばかりである。
「お金」を出すのは社長自身なのだから、税理士に何をやってもらえるのかを質問するのではなく、こういうことを相談したいのだが対応できますかと聞くべきではないのか。
ハッキリ言って主体性がなさ過ぎるのである。
極論を言えば、アドバイザーとして必要がないと思うのであれば顧問契約は打ち切ればよい、それだけのことである。