「文藝春秋」2009年7月号の「エコノミストは役に立つのか」(東谷 暁氏)ではエコノミスト25人の中1位にランクされたにもかかわらず、残念ながら菊池氏の著書(この本にかかわらず)はあまり読まれていない様である。
日本という国は、一度大きな流れが出来上がると、その流れに対するアンチテーゼというものに、全くと言っていいほど、興味を持たなくなってしまう社会である。
換言すれば、日本はゼロベースでものを考えることの苦手な民族なのである。
「財政赤字だから消費税増税は当然だ」
大手のマスメディアは基本的にこの論調に賛成である。
財政つまり、国の予算は一般会計と特別会計の2本立てであるが、実は2005年ぐらいまで財務省は、特別会計の中味を明らかにしてこなかったのである。
特別会計の方が一般会計の5倍か6倍の規模があるにもかかわらずである。
公開された情報だけ見ても、特別会計には備蓄金(埋蔵金)があることはっきりしている。
実は、財務省が隠している疑いもあるため、特別会計の中味に政治家ではなく、会計の専門家が入り込んで行く必要を感じる。
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