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闇社会の守護神と呼ばれた田中森一氏と、外務省のラスプーチンと呼ばれた佐藤優氏との対論集である。
「国策捜査」という言葉が佐藤氏によって世論に広まったのは、元々は反体制側の人間について行われていた国策捜査が体制側の人間についても行われる様になったことへの驚きが最大の理由であろう。
なかなか面白い2人のやりとりの中で、1点違和感を持った点を指摘しておきたい。
それはマスコミの対応についてのくだりであるが、検察や外務省といった組織がマスコミに情報をリークし、それを垂れ流すことについて仕方がないことであるという認識を2人ともが持っていることに私は非常にビックリしている。
2人はウソの情報を流すことについて官僚の側に問題があり、マスコミには問題がないという意見である。
2人とも官僚として仕事をしていた頃は官僚を批判せず、そして今はマスコミの中で仕事をしているので、今度はマスコミを批判しないということなのか。
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