「官僚すべてを敵にした男の告白」というのがサブタイトルの本であるが、高橋氏は財務省が隠す「埋蔵金」を暴露し脚光を浴びたため、財務省を追われている。
「埋蔵金」についての高橋氏の主張をまとめると次の様になる。
国の予算は一般会計と特別会計の2本立てであるが、その会計は200兆円を超えている。
「埋蔵金」とは一般会計と違って国会や国民の監視の目が行き届きにくい特別会計にたまってしまった剰余金のことと高橋氏は定義付けしている。
この「埋蔵金」を隠すことが出来たのは、永年にわたり国が貸借対照表(バランスシート)を作ってこなかったからであろう。
国がバランスシートの試案作りに着手したのは2000年で、きちんとしたものが出来たのは2005年のことである。
バランスシートが出来てはっきりしてきたことは、日本国は借金も多いが資産も多い国という事実である。
借金−資産=純債務というが、金額としては約300兆円、GDP500兆円の60%相当でこれは諸外国と比較しても、それほど大きなものではない。
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