本書は副島氏がインターネット上で主催する「副島隆彦の学問道場」という知識・思想・学問の勉強会を母体とする「副島国家戦略研究所」の若い研究員たちが寄稿して編んだ日本の政治論である。
もっとも興味深い箇所を要約して引用してみたい。
日本の立志伝中の人物たち(具体的には坂本龍馬、伊藤博文、孫正義、松下幸之助、盛田昭夫、井深大、中内功なども例にあげている)はすべて、英米の政財界や資本家の意を日本国内で体現しているにすぎないと主張している。
つまり、自分達で考えてやっている様で資金や政治力を提供してもらうことによって、実は操られてしまっているというはなしである。
要するに日本という国をコントロールするには「内側から鍵をこじ開ける者」が必要ということである。
しかしながら、この様に外国勢力に利用され続けるのではなく、日本人はもっと欧米人たちの懐に入り込み、西洋文明から積極的にあらゆるものを吸収すべきであり、日本人として自立して、世界を相手にひるむことなく生き抜く気迫が重要であると述べている。
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