500店舗を構えるラーメン店の社長の成功戦略がまとめられているのが本書の内容である。
500店舗の内容は約400店舗がとん太という名のチェーン(直営)で、後の約100店舗はフリーネーム店舗となっている。
フリーネームとはフランチャイズのシステムを草野流にアレンジしたものと考えればよい。
一般的なフランチャイズの様にすべてが本部のやり方を加盟店に押し付けるのではなく、チョイスシステムといって提案したものの中から選択してもらうという発想である。
また、選択したものをそのまま使うのもよいし、その加盟店の経営者が創意工夫してもかまわないという方法のようである。
共感を覚えた箇所を何点か御紹介しておく。
ひとつはラーメンの味やサービスよりも清潔さ、つまり環境設備にウエイトを置いている点である。
掃除というものはマンネリ化してしまうため、なかなか徹底できないものなのである。
もうひとつは、味については本部が責任を持ち、加盟店のオーナー達は接客・販売に集中してもらうという様に役割分担をはっきりさせている点である。
そしてラーメンの味は、計量つまり、はかるという行為がすべてであると言い切っている。
調味料の量やスープの量などは、絶対に本部の決めた通りにやらなければならないということである。
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