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郷原 信郎「特捜神話の終焉」(飛鳥新社) 201092日(木)

 

 

 元特捜検事にはめずらしく郷原氏は退官後、いや小沢問題以降というべきか「反特捜」論陣を張り続けている。
ただ、彼の批判は特捜解体といったものではなく、どうすれば検察組織が良くなるのかといった期待感からのものである。
ここ数年の「特捜」の捜査手法の問題点は、簡単に言ってしまえば、最初にストーリー(シナリオ)を決めてしまい、それに沿った証言しか一切認めないところにある。
検察にとって都合の良い証言をするまでは、逮捕、拘留を解かないのである。(その間は威し続けるのである)
本書は、堀江貴文氏、細野裕二氏、佐藤優氏との対談で成り立っているが、その内容はかなり刺激的なものになっている。
細野氏と佐藤氏は、最高裁まで争ったが、すでに有罪判決が確定(執行猶予付)している。
堀江氏は最高裁でまさに今争っている最中である。
彼等3人に共通していることは、被疑者、被告人の立場にある間、一貫して潔白であり無実であると訴え、特捜検察と全面対決を続けてきたことにある。
そして3人ともそのことを書籍にしていることも共通している。
最後に、特に細野氏(公認会計士である)の次の発言が印象的であるため、要約して紹介しておきたい。
検察は『金には色がついていない』言いますが、会計はその『金に色をつけて意味付けしている』のです。
だから会計を正しく読んでいけば、経済事件で冤罪を作り出すことはないのです。


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