政治とメディアという関係で考えると、最大の問題は政治家はスキャンダルによってのみ、メディアの力で失脚させられることである。
政治家は仕事の中味でその責任が問われることはほとんどない。
そして、そのスキャンダルは官僚(アメリカのCIAが絡むことも多い)がメディアへのリークによって暴きたてられる。
リークについては一時期、検察からのリークが問題になったが、その時もマスメディアは全く反省していないし、そもそもリークなどというものは存在していないと開き直る始末である。
マスメディアは官僚機構に操られているという認識が全くないのである。
かわいそうな人たちである。
本書の中で注目すべき点を1点だけ御紹介しておく。
佐藤氏が魚住氏の『菅直人氏は先の参議院選で何故消費税10%を口にしたのか』の問いに答えている。
要約すると以下の様になる。
『菅氏は消費税を言えば選挙に負けることはわかっていた。わかっていて口にしたのは、小沢氏の影響力を排除することが優先されると判断したんです。菅氏は本当の味方が必要で、それを財務官僚に求めたんです』
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