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三井 環「検察の大罪」(講談社) 2010910日(金)

 

 

 平成14422日に検察の闇である裏金問題をTVで告発しようと考えていた三井氏(元検事)をまさにその当日、口封じのために逮捕したというビックリするような事件があった。
その事件の経緯や三井氏の検察権力との戦いについて述べたものが本書の内容となっている。
三井氏が今年の118日に出所したことにより同様の書籍がすでに創出社より出版されており、61日のこの読書日記でも紹介している。
今回は詳細に検察の裏金の中味について触れておく。
検察の裏金とは年間6億円ないし7億円にのぼる調査活動費(法務省予算)のことで、本来は情報提供者に謝礼として支払う予算であるが、実際はすべて裏金に回しているのである。
架空の情報提供者をデッチあげ、領収書を偽造し支払ったことにしたお金をプールするのである。
そのお金は検事正などの遊興飲食費・接待費・ゴルフ代・マージャン代・観光代などに使われるのである。
この裏金は“作る人間と使う人間が異なっており、各々が限られた人となっている。
使う人間は、地検であれば検事正、高検であれば検事長、最高検であれば検事総長、法務省であれば事務次官、刑事局長、官房長だけである。
また、口封じ逮捕についてだが、検察は逮捕したとしてもマスコミが裏金問題の報道をし続けると逮捕した意味がなくなるため、三井氏逮捕後に鈴木宗男議員を始め、矢継早にいろいろな人達を逮捕して、事件を作り裏金問題にマスコミの関心が行かない様に工作していたフシがある。


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