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平野 貞夫「わが友・小沢一郎」(幻冬舎) 2010916日(木)

 

 

 著者の平野氏は元参議院議員で、小沢氏とは交流が深く、一貫して小沢氏を支持してきた人物である。
この本には1年前の政権交代選挙の前に書かれたものだが、小沢氏が民主党の代表選挙に出ることになったため再読してみたのである。
大手マスコミ論調は端的に言って以下のようになる。
まず、産経新聞は小沢であろうが菅であろうが民主党政権には絶対反対という立場である。
産経新聞以外の新聞は、小沢抜きでの民主党政権であれば支援するという立場でTV局は各新聞の系列であったため、そのスタンスは新聞と同様で考えてよいと思う。
要するに大手マスコミは小沢一郎という政治家が大嫌いなのである。
その意味では検察当局を始めとする官僚達と大手マスコミは、この感性は全く同じである。
大手マスコミの小沢嫌いの理由はいくつかあると思う。
ひとつは小沢氏が大手マスコミをバカにしていて一切の情報を提供してくれないことにある。
現実問題として、大手マスコミは、本人達が思っている以上に程度が低いため、バカにされても当然ではある。
二つ目は、小沢氏の政策は官僚とその連係関係にある大手マスコミの力を弱くするものがほとんどだからである。
小沢氏がトップに立てば、大手マスコミは今までの様な商売はできなくなってしまう。
そのため、本能的な恐怖感が生まれるのであろう。
三つ目は「政治とカネ」に関するアレルギーということになるのだが、これは私は怪しいと思っている。
何故ならば、小沢氏のお金は実は透明度が高いということは政治ジャーナリズムの世界では有名な話だからである。
お金の問題は小沢氏を攻撃するための手段にすぎない。
お金の問題が重要であるならば、何故検察の裏金問題を追及しないのかが不思議でならない。
詰まる所、小沢嫌いはひとつ目と二つ目の理由から生まれたと思う。


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