デジタル教育つまり、教科書のデジタル化が2015年を目標に計画されているが、ポプラ社の意向を受けて田原氏が異議申立てをしている。
デジタル教科書の導入により教育コストが大幅に下がると、あの孫正義あたりがTVで得得としゃべっていたことを思い出す。
孫氏のはなしを聞いても、本当にコストダウンにつながるのか全く理解できなかったし、そもそも大前提として、教育というものは安さや便利さを追求すれば済むものなのかという思想が、彼にはないことに浅薄さを感じてしまう。
インターネット世代と称される若者は体系的知識が全くない。
ある意味の言葉を知りたければ、インターネットで検索をかければ答えが出てくる。それだけである。
知識・情報は人間の頭の中にはなく、パソコンの中にある。
だから、現実の生活・仕事では知識・情報を使いこなせない。
今の大学の授業風景において、きちんと座って授業を受ける学生は極端に減少していると聞く。(いわゆる落ち着きがない)
学問を基礎論からみっちりやっていくという意識がないのである。
一点だけ、最も気になったことを本書より紹介しておきたい。
それは、国家予算における教育費の額が世界水準で最低レベルになっているという事実である。(あのギリシャの次である)
日本は資源の少ない国だから教育にはお金をかけているような錯覚があるが、子供の教育費は親が出すものという日本の常識があるため、バブル経済の崩壊後減らされ続けているのである。
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