本書は20年間、裏麻雀の世界で無敵であった桜井氏の著したものである。
彼の主張は通常との逆の主張が多いが、それらを何点か要約して御紹介したい。
ひとつ目は『不得意を克服すると得意も伸びる』である。
最近の識者の一般的な主張は得意なものをトコトン伸ばせというものが多いが、彼は全く逆のことを主張し「得意だけ伸ばせばいい」という考えは、片寄った人間を生み出す。
本来人間は得意・不得意の両面を見ながらバランス良く生きていくことが望ましい、とも述べている。
2つ目は『人間は表裏があってよい』である。
人間は表裏があってはいけないなどということを言いだしたら上っ面だけの嘘っぱち人間が生まれることになる。
表裏の両面を隠すことなく全部さらけ出して生きて行けばいいと述べている。
3つ目は『専門家よりも万能家を目指す』である。
専門家はひとつの考えに固執したり、固定観念に囚われたりしている人が多い。
偏っているから、どこか歪んでいる。
歪んでいる人が増えると社会も歪むというのが彼の主張である。
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