本書は金買え評論家の副島氏が資産防衛のために書いたもので、前著「副島隆彦の今こそ金を買う」(2008年12月)の改訂新版となっている。
当時は金1gが2,500円であったが、現在は3,500〜3,700円で推移している。
副島氏は5年後の2015年には、1gが1万円になると予測している。
ただし、一度は3,000円割るところまで下落するため、値下がりを見極めてから買うべきだと主張している。
この一度は下落するとの意味は、金がアメリカによって下落させられるだろうと副島氏は見ているからである。(ユーロはすでにアメリカによって下落させられている)
ドル暴落(ドル覇権の崩壊。アメリカの大恐慌入りは2012年と副島氏は見ている)の前に一時的な金の下落は起こるであろうという意味である。
副島氏はアメリカの力が落ちドルが暴落すれば、当然金や銀の現物へシフトするため高騰すると読んでいる。
そもそも第二次大戦後のスタート段階においては、金1gはほぼ1ドルであった。
それが今日においては1gイコール42ドル=3,570円となっている。
要するに、ドルの価値は42分の1にまで下がっているのである。
換言すれば戦後65年間でアメリカの経済力がそこまで落ちているということである。
65年前のアメリカ経済の世界シェアは5割程度あったが、今は2割程度にまでなってしまったのである。
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