安売りの会社ばかりが脚光を浴びる時代のため非常に重要なテーマであると思い手に取った本である。
この本は「値決めは経営である」という稲盛和夫氏の言葉の紹介から始まっている。
稲盛氏らしい本質を突いた言葉である。
ただ、その中味を読み進めていっても「スタイルのある会社になれ」とか「会社自体のファンを増やせ」と言ったものばかりで、現実の経営ではあまり参考にならないと思う。
以下、私の意見を書く。
「安売りしない会社」になるためには、まずは顧客層を絞り込むことである。
そして、商品サービスもその顧客層に絞り込むのである。
具体的には革製品全般の店ではなくショルダーバッグの専門店をという様にである。
高級品(どうがんばっても中級品レベルなど)を扱う会社になるということである。
中小企業がそもそも低級品を扱うということ自体が誤りである。
次は商品やサービスの価値そのものを高めることだが、これは、日本国内のライバル会社の弱点と外国における同業者の商売の仕方を研究して考えていくのが正しい。
そして最後は、社長をはじめ社員スタッフの人間としての価値を高めていくのが重要となる。
人としての魅力が増せば、人脈(人と人とのつながり)が出来て、収益アップに結びついてくる。
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