本書は実際は「ヤル気のない部下をクビにせよ」と強く主張しているというよりも、上司が率先して働くことによって部下のモチベーションをいかに上げるかについて書かれたものである。
部下、いわゆる一般社員のモチベーションは自然発生的に生まれるわけではなく、上司ないしは社長の強烈なリーダーシップに対するリアクションとしてのみ生まれるものだと私は考えている。
「ヤル気のない部下をクビにせよ」とは、そういう強いリーダーシップを持つ強い上司になれとことの例えである。
以下、何点か共感を覚えた箇所を紹介しておきたい。
まずは、「いい上司」とはのくだりである。
1.「いい上司」とは部下に気配りする上司ではなく、部下を成長させる上司だ。
2.「いい上司」よりも「情熱の魂」である上司たれ。
3.部下とまんべんなく付き合う上司より、結果を出す上司の方が好かれる。
もうひとつは「上司の心構え」のくだりである。
1.上司は部下に嫌われることを恐れてはならない。
2.良いことは良い、悪いことは悪いとハッキリ言える上司でなければならない。
3.上司はどんなに怒っても、一分後は平常心にもどる。
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