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西田 研志「弁護士業界の革命児、起つ」(幻冬舎) 20101026日(火)

 

 

 2年ほど前に、この本を含めて類書が3冊同時発売されている。
弁護士業界は閉ざされた職人の世界である。
つまり、何から何まで弁護士1人でこなそうとする。
これによる弊害は、簡単な仕事まで弁護士自身がやるため、報酬が高くなってしまうし、また時間がかかってしまうことにある。
それを西田氏はシステム化、つまりマニュアル化して大量の仕事を従来よりも安値で請け負うことで成功を収めているのである。
税理士業界においては、こういうことは随分前から行われていたが、弁護士業界は弁護士の数が少ないためか競争原理が働かなかったのだろう。
税理士業界同様、弁護士の低所得化が問題になっているそうである。
平成18年では平均所得は772万円である。
刑事事件を専門にしている人はもっと低くなる。
所得が772万円ということは年間年収が約1,200万円で、そこから必要経費を引くと772万円になるという意味である。
もともと弁護士は単価100万円の仕事を年間30本こなして、年間3,000万円を目標としていたそうである。
そうなると、「5万円」や「10万円」の金にならないゴミ事件は受託しない人が多かったわけだか、西田氏はそこに目をつけたのである。


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