マスコミから大絶賛された小泉純一郎の影の部分、いや本質というべきか、について書かれた本である。
恐らく本書は小泉本の中でもっともインパクトのある本であろう。
以下その要点を紹介していく。
まずは、竹内清という小泉氏の選挙を支えた人間の存在である。(1972年より選挙対策本部長に就任している。その後30年間、選挙を仕切り総理大臣にまで押し上げたのである。)竹内氏は横須賀政財界の顔役で、土木・建築及び飲食関係者に圧倒的に強い。この竹内氏の握る票を手にしたことによって、小泉氏は代議士になれたし、あり続けることができたのである。
しかし、竹内氏は稲川会の中でも一目おかれる横須賀一家の構成員だったのである。つまり、ヤクザが30年にわたり小泉氏の選挙対策本部長だったのである。
もともとはライバルの田川誠一(朝日新聞出身)に竹内氏はついていたが、田川氏がそれを嫌ったため小泉氏の側につくようになった様である。
二つ目は国会でも追及された小泉レイプ疑惑問題である。
これは小泉氏が慶応大学の四年生の時、婦女暴行事件を起こして神奈川県警に逮捕されたが、防衛庁長官であった父親の純也氏が政治的圧力を使い、事件をもみ消し、ロンドン留学という口実で日本から身を隠したという問題である。
小泉氏本人は否定し続けていたが、著者の岩崎氏達は被害者を特定することができたのである。また、その女性以外にも慶応大学時代の同級生内で被害者は何人かいる様である。
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