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 有森隆「日銀エリートの挫折と転落」(講談社)
2011118日(火)

 

 

<その1>
  小泉純一郎と竹中平蔵に翻弄された「徒花」である木村剛について書かれたものであるが、 この木村をモデルにしたドラマも昨年NHKで放映されていた。非常に内容がある面白い本である。
  木村が日本振興銀行を立ち上げる時に言ったセリフが、 通常銀行が貸さないようなクラスの企業に高い金利でお金を貸せばビジネスになるというようなことだった。 この言葉の前提に銀行は中小企業にはお金を貸さないという認識がある。 が、そもそもその事実認識が誤りなのである。 銀行は中小企業へも実際は相当のお金を貸してしまうものである。 貸し渋りや貸しはがしなどに会う企業は、相当に業績が悪いのである。
  私の印象では経営実態から考えても2倍から3倍も多くのお金を貸し過ぎているのが実際である。 (つまり、1,000万円でよいところを2,000万円も3,000万円も貸してしまうのである。) つまり、不良債権を作っても当然なのである。 特に保証協会という国の機関が保証する時は、特に貸し過ぎてしまうことは明白である。


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