<その4>
・森ビルのアカデミーヒルズ理事長、パソナグループ会長への天下りは、
竹中の規制緩和路線が正しかったかどうかという以前の問題である。
自分が関わった業界から利益を得るべきではないという政策立案者としての矜持を竹中は持ち合わせていない。
・「ルール違反した銀行は退場せよ」と銀行の経営者を痛烈に批判した男がいた。
その男が木村であるが、他人に投げた石が自分の額に当たったのである。
口先だけの評論家で終わりたくないという思いが強すぎたのであろう。
(木村は口先だけの評論家に世の中は変えられないと宣言して、銀行を作ったのである。)
・竹中平蔵が「外資の走狗」と非難を浴びるのは、小泉内閣の閣僚でありながら、
メガバンクの外資への売却をあっけらかんとして吹聴して回ったことからきている。
・日本振興銀行という自分の舞台を手にしたのに木村は己を知らなすぎた。
彼が本領を発揮するのは政策立案プランナーとしてであって、人間の欲望が渦巻く金融の世界には、全く向いていなかった。
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