数字は嘘をつかないとうい言葉があるが、真理はウソつきは数字を使うというものであろう。
世論調査などというものがその最たるもので、質問の仕方次第で、
答えはマスメディアが思い描く方へいくらでも持っていけるのではないか。
アンケートなどというものはあまり信用できない。
本当のことを答えるのではなく、こう答えると自分が得するような回答をするものである。
例えば、企業でやる我が社の給料に満足していますかなどの質問類である。
本書より印象的な箇所を何点か御紹介しておこう。
・「長寿村」から長生きの秘訣は得られない。
長寿村は、その地域の全人口を分母に70才以上の人を分子に持ってきた場合の数値が高いものが選定されているが、
若者が都会に出ていってしまう村では当然高くなる。
つまり、若者が居ないので長寿割合は高くなるというだけのはなしである。
・80年経っての3万7,000人減少した関東大震災の犠牲者数
性別すら判別できない焼死者が約3万7,000人いて、
その人達は行方不明者としてダブルカウントされていたというのである。
・血液型性格や占いはなぜあたるのか。
「パーナム効果」という心理学の理論によって説明がつく。
つまり、誰にでも当てはまるようなあいまいで一般的な事柄が記述されていることによって錯覚してしまうからである。
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