本書における竹内氏の主張は、インターネットは本当は簡単なビジネスモデルではなく、
複雑でお金も手間もかかるという一言に尽きると思う。
実はこのことは当初(10年ぐらい前)から想定はされていたことである。
つまり、電話と同じで広まってはいくが、実際に儲かる商売は限りなく少数派になってしまう。
インターネット関連のビジネスは儲かっても、そこで実際に商品(サービス)を売る会社には利益は回ってこない。
バクチの胴元は儲かるが、参加者は全員損をしてしまう構図と同じである。
本書の中でネットで売りやすいものについてまとめたくだりがあるが、そこを要約して御紹介しておきたい。
まずはホビー、玩具である。これは、検索キーワードが明確であり、趣味性が強いため必然リピート率も高くなる。
次はお酒である。こだわりを強調すれば、息の長い固定ファンを獲得することが可能である。
3番目は、オーダーメイド品。これはそもそもインターネットを利用して探しているお客様が多いということだが、
私には具体的には何を意味しているのかわからない。
4番目はブランド品であるが、ニッチなブランド名であれば独占状態になることもある。
ただ、私の見聞きした限りは、知らず知らずのうちにニセモノ品も扱ってしまうケースもあるため、相当の注意が必要であろう。
最後は本、音楽、DVDであるが、マニアックなジャンル、歌手、著者であれば引き合いが強いとなっている。
要するにこれらに共通して言えることは、趣味性の強いもので特定のファンのいる商品を扱い、
さらにそれが当社にしかないケースとなるため、やっぱりインターネットは難しいということになるのであろう。
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