実はこの本を読んでも、何故長財布を使う人がお金持ちになるのかはさっぱりわからない。
要するに亀田氏の経験上、稼ぐ人は長財布を使っているような気がするということで、
そのことが本質的に何を意味しているのかは、はっきりしないのである。
強いて言えば、稼ぐ人はお金を大事にする人だから、長財布を使い、お札を折らないようにしていることぐらいは推察できるが・・・。
本書の中で「税金は気持ちよく払う」というくだりがある。税理士の書く文章によく出てくるフレーズである。
稼いでいる社長の共通点だそうだが、そもそも儲かっていなければ、税金を払う必要はないのだから意味のよくわからないはなしである。
私は税金を気持ちよく払うというのは、実は政治というものに対して見識がない人ではないかと考えている。
いわゆるノンポリである。ノンポリとは、自分さえよければと考える人である。こういうタイプの人は、
自分が税務上の不幸に遭遇すれば、考え方は一気に変わるはずである。政治や社会のあり方について見識があれば、
社会の現体制について必ず不満を持っているため、気持ちよく払うことは絶対にありえない。
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