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 高井弘之「誤謬だらけの坂の上の雲」(合同出版)
2011330日(水)

 

 

<その1>
  司馬遼太郎の坂の上の雲は間違いだらけであるというのが、この本の眼目であり、明治日本を美化する司馬遼太郎の詐術について述べている。 また司馬の人気をいいことにNHKはそれを無批判に全国放送を続けていると主張している。
  以下、重要な主張と思われる部分を要約して御紹介していきたい。
◆小説「坂の上の雲」は日清・日露戦争そのものを正面から描いている(とりわけ日露戦争での日本とロシアの軍事的攻防が作品の中心に据えられている。)が、 そもそも日露戦争は朝鮮からロシア勢力を追い出して、日本が朝鮮を単独支配することを目的とするものであった。
◆しかし、司馬は日露戦争をこのようなものとして描かない。アジアの新興国日本がヨーロッパの大国ロシアを打ち負かした戦争であり、 悪いロシアから日本を守るための戦争(いわゆる祖国防衛戦争)でなければならなかった。
◆日清戦争は「列強のアジア侵略から自由をまもろうと」する延長で起こったもので、日本は「受け身」であった。 戦争の目的も「日本の防衛」のための「朝鮮の独立」であって、「清国や朝鮮の領有」ではなかったという司馬の認識は、はたして正しいのだろうか。


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