<その1>
日本の人口が減る中で、賃貸マンション・アパートはふえているため空室率は高まるばかりである。
この状況下での秘策は、音楽に特化したマンションであるというのが著者の鈴木氏の強い主張である。
以下、本書の中よりインパクトのある箇所を要約して御紹介しておきたい。
◆客づけを不動産業者の担当者に頼るような小手先の技は通用しません。
インターネットにある膨大な物件情報の中で埋もれてしまうのか、あるいは、そこだけピカピカ光って見えるのかは「物件の実力」にかかっているのです。
すべての人が音楽マンション(楽器が弾けるマンション)を求めているわけではないので、これは少々大袈裟である。
現に不動産業者との関係のつくり方次第で、案外入居は決められるものである。
◆ペット可物件は、もはや差別化ではなくなりつつあります。建物の構造や設備が従来どおりでも、普通のマンションのルールを「ペット可」に変えるだけで簡単に参入できてしまうためです。
また、デザイン性の高いマンションにしても、バイク可マンションにしても、流行の差別化はすでに陳腐化しているという主張は納得できるところである。
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