<その1>
日本のマスメディアが「暴露サイト」と報じるウィキリークスの本質は何か。(ちなみに暴露サイトなどと呼んでいるのは日本のメディアだけである。)
また、なぜウィキリークスの出現は日本以外の世界中で「情報の9.11」と言われるのか?等について、ジャーナリスト上杉氏が解説したのが本書の内容である。
以下、重要性の高い部分を要約して御紹介していきたい。
◆世界中で紛争が勃発する間もウィキリークスによるアメリカ国務省の外交公電の公表は着々と続いている。
◆ウィキリークスがあまりにも強大になり、いまや個人は、全く抗すべき手段も持ちえない国家や企業に対して、
情報技術 (IT)の力を持って立ち向かえる可能性を示したのは認めざるを得ない事実である。
◆権力者にとっては隠しておきたい、国民や大衆に知られたくない情報が白日の下に晒され、人々の覚醒を促している。
それがチュニジアにおけるジャスミン革命であり、エジプトの民衆蜂起等々につながってきている。
◆ウィキリークスは、オーストラリア出身のジュリアン・ポール・アサーンジが創設した機密情報を投稿するウェブサイトである。
機密情報を提供した個人が特定されないというのが大きな特徴となっている。
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