<その2>
◆ABC改革の要諦は「作った商品をいかに売るかではなく、売れる商品をいかに早く、特定し作るかの作業に焦点を合わせる」ことにある。
そして、その具体策の要は、
@中国の委託工場をそれまでの140ヵ所から 40ヵ所に絞り込む
A季節ごとの400品番を200品番以下に絞り込 む
◆ユニクロにはオリジナルのコンセプトというものがない。言い換えれば、洋服を作る上での本質がない。
ユニクロのヒット商品であるフリース、ヒートテック、ブラトップとつなげてみても、どういう洋服を作りたい企業なのかさっぱり見えてこない。
ユニクロで働いているときはいつも「一流のにせもの」を作っているという気持ちから逃れられなかった。
ユニクロの強さは、生産管理や工程などについての細かな決めごとを徹底的に実行していることにある。
◆大きな利点は、流通の川上から川下までを一社で管理することで、売れ筋情報を有効に活用できることにある。
柳井はこの売れ筋情報を「金の鉱脈」と呼んでいる。
もう一つ柳井が「金の鉱脈」と呼んだのは、試行錯誤の末にカジュアル衣料品のチェーン展開にたどりついたときである。
正に飛ぶように売れる光景を見たときである。
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