<その3>
◆紳士服については、スーツは価格が高く利益も大きいが、呉服と同じで商品の回転率が非常に悪い。
売れればもうかるが、売れなければ在庫のリスクの塊となる。 婦人服については、紳士服よりも粗利が低いうえに、流行のサイクルが短くリスクが大きいわりにはもうからない。
カジュアル衣料品については、紳士服と違い接客せずに売ることができる。しかし、売れるものは飛ぶように売れるが、売れないものは全くだめである。
◆柳井はユニクロの品揃えの基礎となる三つのことに気がつく。一つはカジュアル衣料品には年齢も性別も関係なく需要があること。
もう一つは流行の商品よりもベーシックな商品により大きな需要があること。
三つ目はナショナル・ブランド以外のプライベート・ブランドであっても、顧客のニーズをとらえたものなら十分な需要があるということーだった。
◆売り上げ規模では雲泥の差のある小群商事とユニクロであるが、両者が3つの点でつながっていることがわかった。一つは返品のない買い取りで商品を仕入れていた点。
二つ目は安売りを武器にしてきた点。最後は単品ごとの管理を手掛けていたという点だ。
◆「安くて良い服」を作るためには、企画段階から生産、物流、販売にいたるまで自社ですべてをコントロールできないといけない。
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