これが中途半端ではあるが、実際のところ平均的な意見なのではないかと思いながら読んだ本である。
今の医療業界は、死ななければ医療の勝利と言った考え方をしている。
しかしながら、積極的に何か行動できない状態で生き長らえてもと考える人は多いのではないか。
そこから出てくるアンチテーゼがアンチエージングとか死ぬまで現役という考え方であろう。
この2つの考え方の真中にあるのが著者の小浜氏の主張であるが、ひがみっぽいところが少々気になる。
それにしても人は人と、何故達観できないのだろうか。
本書よりひがみ部分を何点か拾ってみよう。
◆アンチエージングの活動を指して、「こう華々しく単純明快にやられると、
ひねくれ者としては、年寄りはあまりはしゃぎすぎずに、そこそこ分をわきまえたらと、皮肉の一つも言ってみたくなる。」・・・
◆寺島実郎氏の「団塊の世代へ」という論文に対して、「団塊の世代にたまたま属するからという理由で、
この私がどうして公共的な課題を背負って立ち上がらなければならないのか。
なんで利害損得を超えて汗を流さなくてはならないのか。」・・・
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