<その1>
本書は反原発運動のオピニオンリーダーである広瀬氏が昨年の8月に出した警告書であったが、福島原発の惨事を見ていると、彼の予想した通りになっている。
最も一番恐ろしいのは静岡県の浜岡原発ではあるが・・・。
以下、本書よりインパクトのある箇所を要約して御紹介しておきたい。
◆1986年4月26日にソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリ原子力発電所で原子炉を吹き飛ばす爆発事故が発生したことにより、原子力産業は一気に衰退の一途をたどってきた。
ところが近年、「原発建設推進の動き」が増えてきている。
2010年6月に閣議決定した「エネルギー基本計画」では、2030年までに原発14基以上を新増設する計画を打ち上げ、現在60%台まで急落している原発稼働率90%に引き上げる方針を掲げている。
◆説明をまとめると、@原発の大事故は起こり得る。A大事故が起これば日本はほぼ壊滅する。Bその可能性が最も高くこわい原因として大地震が考えられるという結論になる。
◆「東海地震が今後30年間に起こる確率は87%」というのが、政府の地震調査研究推進本部の判断である。
そして、その最も地震の起こる確率の高い場所が静岡県の御前崎であり、そこには浜岡原発があるのである。
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