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 江川紹子編「特捜警察は必要か」(岩波書店)
2011620日(月)

 

 

<その1>
  本書は7人のジャーナリスト、学者、元検事達の論文と4人のジャーナリスト、弁護士、元検事達の座談会から成り立っている。
フリージャーナリストの魚住昭氏の主張が面白いため、以下インパクトのある箇所を要約して御紹介しておきたい。
―前田検事が関わった事件には、佐藤栄佐久元福島県知事の収賄事件、朝鮮総連ビル売却詐欺事件、 小沢一郎氏の西松建設献金事件などがありますが、これらの捜査の正当性にも疑いは及ぶのではないでしょうか。
魚住―大雑把な言い方ですが、どの事件も同じつくりです。村木さんはたまたま無罪になったけれど、 いまあげられた事件を含め他の多くのケースは有罪です。
いまの特捜検事は真相追及よりも事件をつくる職人だったと言った方がいい。
出世欲や功名心にかられて、本来検事が持つべき職業的良心と全く違う精神構造を持っている。
そこにあるのは基本的な物証や客観的証拠の無視であり、どんな供述調書をつくっても裁判所が許してくれるという検事達の思い上がりです。


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