<その1>
正直言って、もう少しまともなことが書いてあるのかと期待して読んだが、全くと言って良いぐらい内容のない本である。
内容のないという意味は、過去、保守派な論客と称される人達の論理展開と全く同じであるとともに、
その論理以前の問題として、物事のつかみ方というか事実関係の押え方が、簡単に言えばうすっぺらなのである。
例えば本書の中で、左翼系教師の非常識な言動についてのくだりがあるが、現実的には私の個人的経験からも断言するが、
ノンポリ等ないし右翼系の暴力教師の非常識な行動の方がよっぽど目の余るものがある。
また、民主党に宿る破壊衝動なるくだりがある。民主党は革新革命政党である。それを国民が求めたのである。
保守政党である自民党が作り上げてきたものを破壊し、新しいものを構築していくことは至極当然のはなしである。
構築していく新しいものについて、論理的批判を加えるならともかくも、破壊行為そのものを批判するというのは全くの誤りである。
自民党がダメだから民主党に政権が移ったのである。この事実をきちんと受けとめないとはなしにならないのである。
|