<その2>
また、社会主義者へと変貌した小沢一郎氏なるくだりがある。小沢氏の師は田中角栄氏であることは誰もが知ることであるが、
この角栄型政治とは、その本質を一言で言えば日本型社会民主主義である。
その本質を金権政治であるなどと間違った捉らえ方をしているからこそ、社会主義者へ変貌したなどと思ってしまうのである。
また、「民主主義は選挙がすべて」は共産主義者に近い発想などというくだりがある。
小沢一郎氏の発言を批判しているのだが、選挙とは一般の選挙民が政治に自分の意思を反映させる一番ポピュラーな手法であることは論をまたない。
そして、国会における論戦などというものには全く期待できないのも事実なのだから、民主主義は選挙がすべてという主張は極めて現実的なはなしである。
また、カンボジアでの内戦で多くの人が殺害されたというくだりがある。
これをマルクス主義者の愚行と力説しているが、独立以来継続して行なっているアメリカの侵略戦争については、全く無視してしまっている。
また、先の戦争の最大の教訓は「反米イデオロギーは危険だ」というくだりがある。
これなども歴史感のピントのずれ以外の何ものでもない。
アメリカにしても、日本にしても、アジア等への侵略戦争を行なっている側で、
その流れの中で利益分配に伴う侵略するもの同士の揉事が日米戦争に発展したのである。
(言って見れば仲間割れでる。ヤクザの揉事にしても最初はヤクザ同士仲が良く、いっしょに一般人を威していて、利益分配で揉めるのである。)
先の戦争で一番重要なことは、アジアへ日本が侵略行為を行ったという事実である。
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