<その1>
2008年9月15日にアメリカの大手投資銀行リーマン・ブラザーズが破綻した。
同日メリルリンチ証券も破綻してバンク・オブ・アメリカに吸収合併された。
その翌日には世界最大の保険会社であるAIGも破綻し、FRBがAIGに約8兆5,000億円の特別融資を行って救済した。
これが、いわゆるサブプライム・ローン問題のおおまかなストーリーであるが、この問題は終了してしまった訳ではなく、その第2波が津波となって今現在アメリカに押し寄せている。
もう1回バブルが崩壊するとアメリカの経済はどうなるのか、いやアメリカという国はどうなるのかということがエコノミストの間では盛んに論じられているが、
日本のマスメディアではもう終わったものとして、全くと言っていいほど報道されていない。
アメリカの危機を報道してはいけないという報道規制が日本には明らかにある。 原子力発電の危険性を報道してはいけないのと同様に。
本書はアメリカのエコノミストのトーマス・ウッズが書いてベストセラーになったものを副島隆彦氏の弟子の1人である古村治彦氏が翻訳し、それに副島氏がチェックを入れたものである。
|