フリージャーナリストの斉藤貴男氏の推薦文がすばらしい。 「日本語を解するすべての人々が熟読すべき歴史的書物」となっている。
戦前、治安維持法という法律を根拠に反体制思想の持主たちをとことん追い込み、虐殺してきたのが特高官僚(警察)であった。
彼等は戦後も何ら失脚することもなく、日本の官僚機構の要所要所(つまり、権力の中枢)に君臨してきたという事実を明らかにしているのが本書の内容である。
このことは、戦後、天皇制を存続させたりしたこととも関係してくるが、
アメリカの占領政策としては日本が共産主義化し、ソ連側についてもらっては困るという思惑から生じているのであろう。
つまり、日本という国は戦前と戦後では軍国主義から民主主義へと大きく変わった様に見えて、実は権力の構造そのものは戦前、戦後、一貫して変化していないのである。
また、戦後一貫して自民党が政権を取ってきたわけだが、その自民党はアメリカのスパイ組織であるCIAが結党資金を出したという事実からもわかる様に、
アメリカの言いなりの政策(つまり、アメリカにとってメリットのある政策)を行ってきたに過ぎないのである。
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