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 内橋克人「日本の原発、どこで間違えたのか」(朝日新聞出版)
201171日(金)

 

 

<その2>
◆原子力発電の「絶対安全」を信じ込み、自ら積極的に大衆説得の役柄を買って出ているわが国知識人の多くが、 その実、原発の安全がある一つの大きな「仮定」の上に成り立っているという事実を知らない。
その「仮定」とは、「もしT65Dと呼ばれる推定値が正しければ・・・」というものである。
T65Dとは、1965年に作られた暫定値の意、つまり放射線の許容基準であるが、もし万一その根拠が崩れるならば、「原発の安全」は音を立てて総崩れすることは間違いがない。
◆広島や長崎の原爆:いまだに被爆者の浴びた放射線の量がどの程度のものだったか、よくわかっていない。
その量が特定できないと、その後のガンや白血病などの発病と放射線との関係についても、判定は下せないはずである。
◆電力は余りに余り、電力をつくり出す設備も余りに余っている。にもかかわらず、なぜ原発推進は「もはやどうにも止まらない」のだろうか。
その答えは最初に仕組まれた「仕掛け」のせいである。
「原発シフト」(他の発電方法から原発に乗り換えていくこと)を進めていくと、電力会社の収益構造が好転するように仕掛けがほどこされているのである。


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